アルファルファは和名をムラサキウマゴヤシといい、発芽させたものはスプラウトとして、サラダなどによく使用されています。アルファルファという名前は、ペルシア語の「最高の食べ物」に由来しているため、食物の父とも呼ばれています。
今回はアルファルファについて
- 効果
- 副作用
- 美味しい摂り方
上記3つのポイントを、ハーブを使った最強ファスティングを定期的に実践しているハーブマニアがまとめました。
ほかに育て方やハーブティーのブレンドについてもご紹介します。ぜひ最後までチェックしてくださいね。
アルファルファの基本情報
名称 | アルファルファ、ルーサン |
英名 | Alfalfa、lucerne |
学名 | Medicago sativa |
和名 | ムラサキウマゴヤシ |
分類 | マメ科ウマゴヤシ属 |
原産地 | 中央アジア ペルシャ地方 |
成分 | サポニン、L-カナバニン、トリテルペン配糖体、ステロール、フラボン、イソフラボン類、ミネラル、βカロテン、ビタミン、クマリン |
使用部位 | 全草 |
代表的な作用 | 利尿作用、疲労回復作用、コレステロール低下作用、解毒作用、緩下作用、強壮作用 |
禁忌、注意事項 | 自己免疫疾患がある人は長期、大量摂取しない |
利用法 | ・サラダで食べる ・ハーブティーとして飲む |
アルファルファが日本に伝わったのは江戸時代末期で、明治時代に入ってから北海道で牧草としての栽培が広まりました。しかし日本の土壌は湿度が高く酸性に傾いている地域が多いため、北海道以外でアルファルファの生育はあまり定着していません。
アルファルファは成長すると、直立した多数の茎が50cm~1mほどの高さになり、葉は3枚の小葉で、紫色の花を咲かせます。アルファルファの根はとても強く5~10mの深さに達するため、土中から貴重な微量元素やミネラルを得られます。
ミネラルのなかでも特にカルシウムが多く含まれているため、骨粗しょう症予防にも効果があると期待されています。
アルファルファの効果・効能・作用を解説
アルファルファの代表的な3つの効果は以下の通りです。
- むくみ予防効果
- 疲労回復効果
- 血中コレステロール値の改善
ひとつずつ詳しく解説します。ほかにも期待されている効果についてもご紹介します。
効果①:むくみ予防効果
アルファルファに含まれているフラボンには利尿作用があるといわれています。またクマリンは血液やリンパ液の流れを促す働きがあるとされています。そのため体の余分な水分や老廃物が体から排出しやすくなり、アルファルファにむくみの予防が期待されています。
効果②:疲労回復効果
アルファルファには多くの種類のミネラルやビタミンが含まれています。ミネラルには新陳代謝を助ける働きがあり、疲労物質を蓄積させない効果が期待されています。ビタミンには体の機能を正常に保つ役割があるため、アルファルファは疲労時の栄養補給にも役立ちます。
効果③:血中コレステロール値の改善
アルファルファには植物ステロール類が含まれています。植物ステロール類は、小腸で悪玉コレステロールが吸収されるのを抑えるため、血中コレステロール値の改善が見込まれています。
サポニンには脂肪の吸収と蓄積を抑える効果があるといわれ、肥満の予防や悪玉コレステロール値改善が期待されています。
その他の効果・作用
上記で挙げたもの以外には、葉緑素による解毒作用、βカロテンによる免疫力向上、食物繊維による緩下作用が期待されています。
アルファルファの副作用や注意事項、禁忌など
アルファルファの安全性は、AHPA(米国ハーブ製品協会)のガイドラインにおいて、安全性クラス1に設定され、一般的な量を食事やハーブティーで摂る場合は問題ないとしています。
ただし自己免疫疾患のある人は、アルファルファの長期摂取や大量摂取は避けるようにしましょう。アルファルファに含まれるL-カナバニンにより、症状が悪化する可能性があります。
アルファルファのハーブとしての使い方
アルファルファは発芽させてスプラウトとしても、成長した葉茎を乾燥させたドライハーブとしても幅広く使用されます。主な使い道は料理とハーブティーです。美味しくいただくポイントもあわせてご紹介します。
料理
アルファルファを手軽にいただくなら、スプラウトをサラダに使うのが一番。スプラウトの味はほのかに甘みのある豆の風味で、糸のように細くやわらかいため、どのようなドレッシングや野菜とも合わせやすいです。ほかにもスープに添えたり、お肉で巻いてソテーしたりと温かい料理にもおすすめします。
ハーブティー
アルファルファの葉茎を乾燥させたものはハーブティーにするのがおすすめ。ティースプーン2杯に熱湯を180mL注ぎ、3~4分ほど蒸らせば完成します。
アルファルファのハーブティーは緑茶のような風味で、ほかのハーブとブレンドしやすいです。ビタミンをたくさん補給したいときはローズヒップ、すっきり爽やかな口あたりが好みならペパーミントがよく合います。
アルファルファのよくある質問
アルファルファのスプラウトは自宅で簡単に育てられます。スプラウト栽培用の容器も販売されていますが、無ければ大きめの瓶・瓶の口を覆うガーゼ・輪ゴムがあれば大丈夫です。
- 大さじ1杯のアルファルファの種を、瓶に入れてたっぷりの水を入れ、瓶の口をガーゼで覆ってから輪ゴムで止めます。
- 一晩そのまま放置し、翌朝ガーゼを付けたまま瓶の中の水だけ捨てます。その後、ガーゼは外さずに瓶に新しい水を入れ、中に入っている種を数回ゆすぎます。
- ゆすぎ終わったら、ガーゼは付けたままの状態で、瓶を斜め逆さまに保ちながら日光の当たらないところで保管します。
- 毎日1日2回、朝晩に瓶の中に入っている種をゆすいで、水を切り、瓶を斜め逆さまに保って保管するのをくり返します。
- 数日たつと芽が出てきて、栽培を始めてから1週間ほどすると収穫できるようになります。
アルファルファのスプラウトは日持ちしません。手に入れたその日のうちに食べるようにしましょう。どうしても食べきれなかったときは、ジッパー付きの袋に入れて真空状態にして、冷蔵庫で保管してください。
しんなりしてしまった場合は、使う前に冷水に15分ほどつけると、シャキシャキ感が戻ります。
アルファルファのスプラウトはスーパーマーケットで購入できます。
葉茎のドライハーブはハーブ専門店または通信販売で購入可能です。
まとめと研究情報
アルファルファは中央アジア原産で、主にスプラウトが使用されているハーブです。むくみの予防や疲労回復、血中コレステロール値低下に効果があると期待されています。一般的な量の摂取であれば問題ありませんが、自己免疫疾患のある人はアルファルファの長期的・大量摂取は控えるようにしましょう。
おさらい
〈効果〉
- むくみ予防
- 疲労回復効果
- 血中コレステロール値の低下
- 解毒作用
- 免疫力向上
- 緩下作用
〈注意点・副作用・禁忌〉
自己免疫疾患のある人は長期的・大量摂取を避ける
〈摂り方〉
- 料理
- ハーブティー
研究情報(エビデンス)
下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。
アルファルファサポニンとアルファルファ種子。コレステロールを与えられたウサギにおける食事への影響
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/7458987/
アルファルファの研究では、アルファルファミールはウサギの高コレステロール血症と動脈硬化症を予防し、アルファルファサポニンはサルの食事コレステロールによって引き起こされるコレステロール血症の予想される上昇を防ぐことを示しています。コレステロール-FEBウサギを3つの群に無作為に割り付けた:(a)対照動物(N = 18);(b)1.0〜1.2%のアルファルファサポニン(N=18)を含有する飼料で維持された動物;(c)40%アルファルファ種子を含有する飼料で維持された動物(N=17)を4ヶ月の観察しました。結果、アルファルファサポニンおよびアルファルファ種子が高コレステロール血症、大動脈スダノフィリア、および大動脈内膜プラス中膜および肝臓中のコレステロール濃度を低下させることが示されています
クメストロールを超えたアルファルファスプラウト(メディカゴサティバ)中の植物エストロゲン化合物
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21158449/
アルファルファの研究では、自己免疫を起こしやすいマウスの病気の重症度を減らし、生存率と寿命を延ばす効果があることを示しています。クメストロール以外の植物エストロゲン化合物が同定され、これらの化合物はエストロゲン受容体α(ERα)およびβ(ERβ)に異なる活性を示し、一部は自己免疫を起こしやすいマウスにおける効果の違いを説明する可能性が示唆されました。
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