セージは、よもぎに似た爽やかな強い芳香とほろ苦さをもつハーブです。古代ギリシア・ローマ時代から薬用・香辛料として利用されています。日本には江戸時代に薬用植物として入ってきました。
今回の記事では、
- ハーブとしてのセージの効果や副作用を知りたい
- セージの美味しい摂り方を知りたい
- 効果のエビデンスや実例などを知りたい
これらについて、まとめています。
また、セージについて、他の人が持った疑問や回答なども解説しているので、是非読んでみてください。
なお、ハーブについてもっと詳しく知りたい方は、下記のサイトも、是非参照してみて下さい。
セージは、特にヨーロッパでよく使われるハーブで、肉料理や魚料理など、脂っこい料理をすっきりと仕上げるのに重宝します。乳製品とも相性が良く、クリームソースやバターソースなどに用いると、豊かな風味をつけてくれます。ぜひ一度お試しください。
セージの基本情報
名称 | セージ |
英名 | Common Sage |
学名 | Salvia officinalis |
和名 | ヤクヨウサルビア |
分類 | シソ科アキギリ属 |
原産地 | 地中海沿岸 |
主要成分 (100g当たり) | カリウム1600mg、カルシウム1500mg、マグネシウム270mg、ナトリウム120mg、リン100mg、鉄50mg、亜鉛3.3mg、ナイアシン2.7mg、ビタミンB2 0.55mg、ビタミンB1 0.09mg |
使用部位 | 葉 |
代表的効能 | のどの痛みや口内炎を予防する効果 消化を促進する効果 女性特有の悩みに働きかける効果 |
利用法 | セージティー セージバター |
ヨーロッパでは、セージは古くから健康や家庭の幸せの象徴として重宝され、「長い生きしたければ5月にセージを食べよ」「セージが育つ家には死人(病人)が出ない」などの言い伝えが数多く存在します。
一説によると、セージは、ソーセージの語源になったともいわれています。これは、英語で雌豚を意味するSow(ソー)と、この腸詰製品には欠かせないハーブのSage(セージ)が組み合わさってできたというものです。
セージは、葉の色が白がかった独特な緑色をしており、この色はセージグリーンとも呼ばれています。
セージには空間を清める力があると考えられており、カナダなどでは新しい引越し先でセージを焚いて部屋を清めたり、アロマキャンドルなどと一緒に引越し祝いとしてプレゼントしたりします。
セージの効果・効能を解説
ここでは、セージの代表的な効果について説明していきます。
セージの効果・効能としては、①のどの痛みや口内炎を予防する効果、②消化を促進する効果、③女性特有の悩みに働きかける効果、などが挙げられます。以下、順に解説していきます。
効果①:のどの痛みや口内炎を予防する効果
セージには優れた抗菌効果があるため、風邪や熱の症状、のどの痛みを抑える効果があります。
また、主成分のツヨンやタンニンには、歯肉炎や口内炎などの口腔内粘膜の炎症やのどの腫れなどを防ぐ効果が期待されています。
効果②:消化を促進する効果
セージには、消化薬としても優れた効果があるといわれています。消化を促進する消化酵素と胆汁の分泌を促進し、胃の働きをサポートします。
効果③:女性特有の悩みに働きかける効果
セージには血行を促進する効果があるため、月経痛の緩和や過小月経、稀揮発月経、無月経などの月経不順に対して働きかける効果があるといわれています。
その他の効果・作用
セージの香りは、気分が落ち込んでいる時などに効果があります。
また、頭をすっきりとさせたい時にも効果があり、勉強部屋や仕事中の芳香浴にも利用されます。
セージの注意事項や副作用など
セージの精油成分も脳への神経刺激性があり乳幼児や妊娠中には控えた方がいいハーブですが、料理にスパイスとして少量用いる分には問題ありません。
セージの使い方
セージは、自宅で手軽に摂取できます。ここでは簡単にできるセージティーの淹れ方や、セージバターの作り方について紹介します。
セージティーとして飲む
古代ギリシア・ローマ時代から人気のあった不老長寿のハーブ、セージをハーブティにしました。セージはお茶としても歴史が長く、17世紀にアジアから紅茶が輸入されるまでは、イギリスでも愛飲されていたといわれます。
セージバターとして食べる
お料理が断然おいしくなるハーブ風味のバターです。パスタに絡めて食べたり、野菜ソテーに絡めたり、ガーリックトーストにしてもおいしいです。
セージのよくある質問
セージは、通常葉の部分を乾燥させて料理やハーブティーとして使われますが、花の部分も食用に使えます。 葉に比べて香りがほんのりしており、サラダにして食べるのがおすすめです。
セージグリーン(sage green)は、セージに由来する緑色のことです。 葉に見られる灰みのかかった黄緑が色名となっています。
セージの香りは、樟脳のようなスッとした香りです。 味も少々苦みがあるため「薬くさい」と感じる方もいるようですが、脂っぽいメニューと相性がよく、料理をさっぱりさせてくれる独特の魅力があります。
まとめと研究情報
今回はセージについて解説しました。
セージは、のどの痛みや口内炎を予防する効果、消化を促進する効果、女性特有の悩みに働きかける効果など、たくさんの効能のあるハーブです。
この記事では、自宅でも簡単にできるセージティーの淹れ方や、セージバターの作り方についても紹介しました。
興味のある方はぜひ記事を参考にしてみてください。
おさらい
研究情報(エビデンス)
下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。
サルビアオフィシナリスLの胃保護成分
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19481590/
サルビアオフィシナリスのハイドロアルコール抽出物(HE)の胃腸活性をエタノール誘発胃病変のモデルで評価した。優れた活性を示し、酢酸誘発性潰瘍および胃分泌物の総酸性度もHEによって減少し、インビトロ実験ではH(+),K(+)-ATPase活性が阻害された。カルノソールは、HEの胃保護効果の可能性のある活性成分として特定されました。
セージとレモンバーベナからの薬用植物葉抽出物は、ギルトヘッド鯛の腸管免疫とバリア機能を促進します
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34054843/
セージとレモンバーベナからの葉抽出物(MPLE)は、腸管の遺伝子発現や組織学的構造に影響を及ぼしました。特に免疫系、腸の完全性、細胞増殖などが影響を受け、腸の健康と恒常性の維持に寄与することが示されました。MPLEを与えたギルトヘッド鯛において、腸管の状態への影響を評価しました。この結果は、MPLEが水産飼料の持続可能な機能性添加物として腸の健康をサポートする可能性があることを示唆しています。
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