ハーブの効果と効能

ローズマリーの効果や副作用は?ハーブティーの作り方やスパイスも紹介

ローズマリーは、地中海沿岸を原産とするシソ科マンネンロウ属の常緑低木です。樹高は60cmほどから高いものでは2mほどまでに成長します。

学名にあるRosmarinusは、ラテン語で「海のしずく」という意味があり、青く小さなローズマリーの花に由来しています。またofficinalisには「薬用の」という意味合いがあることから、ローズマリーが古くからハーブとして親しまれていたことがうかがえます。

今回の記事では、

  • ローズマリーの効果を知りたい
  • ハーブとしてローズマリーを摂取する際の注意点は?
  • ローズマリーのおすすめの摂取方法を知りたい

など、ローズマリーについての基本情報からお楽しみまでをわかりやすく解説しています。

また、ローズマリーのハーブティーの淹れ方や、料理のスパイスとしての使い方も紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。

ハーブについてもっと詳しく知りたい方は、ハーブを使った最強ファスティングを定期的に実践しているハーブマニアが書いているこちらの記事を参考にしてみてください。

>>最強のハーブファスティングとは?

ローズマリーの基本情報

名称 ローズマリー
英名 rosemary
学名 Rosmarinus officinalis
和名 マンネンロウ(万年郎)
分類 シソ科マンネンロウ属
原産地 地中海沿岸
成分 ロスマリン酸、タンニン、カフェ酸、ジオスミン、フェノール酸、フラボノイド、精油 など
使用部位 葉、茎、花
代表的な作用 抗酸化作用、抗炎症作用、血行促進作用、消化促進作用、強壮作用、抗菌作用、収斂作用 など
禁忌、注意事項 
  • 妊娠中・授乳中の方、乳幼児、高血圧の方は摂取を控えましょう。
  • シソ科のアレルギーがある方も摂取を避けましょう。
利用法 ハーブティー、スパイス、スキンケア、アロマ など

ローズマリーはハーブとしての歴史が古く、古代ギリシャでは早くから薬草として利用されてきました。とりわけ抗酸化作用に優れていることで知られ、ローズマリーは「若返りのハーブ」とも呼ばれています。

日本には江戸時代に渡来し、和名の「マンネンロウ(万年郎)」は「永遠の少年」という意味です。この和名は、ローズマリーの優れた抗酸化作用や常緑の若々しさに由来しているといわれています。

ローズマリーの効果・効能・作用を解説

ローズマリーには、優れた抗酸化作用をはじめ、抗炎症作用、血行促進作用など、たくさんの効能があります。

  • 抗酸化作用
  • 抗炎症作用
  • 血行促進作用

ここではローズマリーの代表的な効能について説明します。

効果①:抗酸化作用

はじめに紹介する効能は抗酸化作用です。

ローズマリーは高い抗酸化作用で知られるハーブです。主成分のロスマリン酸をはじめ、タンニンカフェ酸などのポリフェノール類が含まれています。ポリフェノール類の働きは、身体の老化の原因となる活性酸素を抑制する効果です。

身体の細胞を酸化から守ることで、ウイルスなどに対抗できる免疫力の向上に効果的に作用します。

効果②:抗炎症作用

次に紹介する効能は抗炎症作用です。

効果①で紹介したロスマリン酸には抗炎症作用もあり、炎症や腫れを鎮める効果があります。また、アレルギーの症状の原因であるヒスタミンを抑える作用もあり、アレルギー症状の緩和にも効果的です。

効果③:血行促進作用

さいごに紹介する作用は、血行促進作用です。

成分として含まれる色素成分のジオスミンには、血行を促進する作用があります。たとえば、血行を良くすることで首や肩の凝りが解消し、それから頭の中の血行を改善することで血行不良による頭痛の解消などにも効果的です。

また、血流が改善されることで発汗作用にも効果があるため、発熱時の解熱作用にもつながります。

その他の効果・作用

ローズマリーには、ここまで紹介してきた代表的な効果以外にもたくさんの効能や作用があります。ほかには、消化促進作用強壮作用抗菌作用収斂作用などの効果も期待できます。

ローズマリーの副作用や注意事項、禁忌など

妊娠中・授乳中の方、乳幼児、高血圧の方は摂取を控えましょう。また、シソ科のアレルギーがある方も摂取を避けましょう。

ローズマリーのハーブとしての使い方

ローズマリーは、ご自宅でハーブティーや料理のスパイスとして利用することで手軽に摂取できます。ここではハーブティーの楽しみ方やスパイスの利用方法について紹介します。

1 ハーブティー

ローズマリーのハーブティーは、スパイシーな香りのあるさっぱりとした味わいです。集中力を高めたいときや、眠気覚ましにぴったりのハーブティーです。

【ローズマリー ハーブティーの淹れ方】

沸騰したお湯(カップ一杯分)に、ドライローズマリー(ティースプーン一杯分)を入れて5分ほど蒸らしてからいただきます。

スパイシーで強めのグリーンの香りに飲みづらさを感じる方は、紅茶とブレンドしてみることをおすすめします。また、ハチミツなどの甘味をプラスすれば、まろやかな味わいになって飲みやすくなりますよ。

2 料理のスパイス

ローズマリーは料理のスパイスとしても手軽に摂取できます。

爽快感のあるローズマリーのスパイスは、料理の香りづけにぴったりのハーブです。とりわけ、ラム肉との相性が良いことで知られています。スパイシーで強めの香りは、加熱をしてもしっかりと食材に香りが残るため、オーブン料理などにもおすすめです。

さらに、香りの強いローズマリーはお料理の香りづけだけでなく、肉や魚の臭み消しとしても有効なハーブです。

ローズマリーのよくある質問

ローズマリーはローズと関係があるの?

分類上ローズはバラ科、ローズマリーはシソ科の植物のため、生物学上異なる植物です。ローズマリーのローズは、ラテン語「ros(しずく)」という意味に由来しています。

ローズマリーの花の色は?

ローズマリーは青い花のほかにも、青紫色や薄紫色、ピンク、白などの花を咲かせます。

ローズマリーはガーデニングにおすすめ?

ローズマリーは育てやすく、ガーデニング初心者にもおすすめの植物です。また、地植えでも鉢植えでも栽培が可能です。

まとめと研究情報

今回はローズマリーについて解説しました。

ローズマリーには抗酸化作用、抗炎症作用、血行促進作用などの身体に良い効能があることがわかりました。そして、自宅で簡単にできるローズマリーの摂取方法として、ハーブティーの楽しみ方や、料理のスパイスとしての利用方法についても紹介しました。

ローズマリーについて興味のある方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。

おさらい

【効果】

  • 抗酸化作用
  • 抗炎症作用
  • 血行促進作用

【注意点・副作用・禁忌】

  • 妊娠中・授乳中の方、乳幼児、高血圧の方は摂取を控えましょう。
  • シソ科のアレルギーがある方も摂取を避けましょう。

【おすすめの摂取方法】

  • ハーブティー
  • 料理のスパイス

研究情報(エビデンス)

下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。

ローズマリー(ロスマリヌス・オフィシナリスL.)精油の抗酸化活性とその肝保護能

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25002023/

要約

この研究は、ローズマリーエッセンシャルオイルが肝臓に対する保護効果を持つことを明らかにしました。ローズマリーエッセンシャルオイルは、抗酸化作用と抗菌作用を持つことが知られており、四塩化炭素による肝障害を抑制しました。さらに、ローズマリーエッセンシャルオイルは肝臓の酸化状態を調節し、抗酸化酵素の活性を増加させました。この研究は、ローズマリーエッセンシャルオイルが肝臓保護に有効であることを示し、その作用機序を明らかにしました。

炎症の前臨床in vivoモデルにおけるロスマリヌスオフィシナリスの潜在的な抗炎症効果

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35163873/

要約

Rosmarinus officinalis(ローズマリー)の抗炎症効果をin vivoモデルで評価しました。ローズマリーは足浮腫、急性肝障害、喘息などの動物モデルで使用され、一般的な経管栄養、腹腔内、および経口経路で投与されました。治療は通常毎日行われ、最も評価されたバイオマーカーにはTNF-α、IL-1β、IL-6、IL-10、MPO、CAT、GSH、GPx、MDA、SODが含まれました。最良の結果は、カルノシン酸(60 mg / kg)、ロスマリヌスオフィシナリスの経管栄養(400 mg / kg)、およびロスマリン酸(10 mg / kg)の投与で得られました。ローズマリーは治療前後に抗炎症活性を示し、潜在的な治療薬としての価値が示唆されました。

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