江戸時代にオランダ人に持ち込まれた事がきっかけで、日本で知られるようになったパセリ。知られた当初は、癖が強く食べられない人が続出した過去もありました。
しかし、パセリは今「栄養食材」としてものすごい需要があるのをご存じですか?料理にパラパラとかかっているようなイメージがあるかと思いますが、実は効能がすごいんです。
テレビにも取り上げられるほどのパセリについて
- パセリの効能は?
- たくさん食べてOK?
- おすすめの摂り方は?
の3点を中心にまとめました。
実は食べるだけではなく、美容としてある事にも取り入れられているんですよ。女性の方は特に必見です。また生活習慣病の強い味方という情報もあります。興味がある方は是非ご覧ください。
ハーブについてもっと詳しく知りたい方は、ハーブを使った最強ファスティングを定期的に実践しているハーブマニアが書いているこちらの記事を参考にしてみてください。
パセリの基本情報
名称 | パセリ |
英名 | parsley |
学名 | petroselium crispum |
和名 | 和蘭芹(おらんだせり) |
分類 | セリ科オランダセリ属 |
原産地 | ヨーロッパ中南部~北アフリカの地中海沿岸 |
主要成分 (100g当たり) | ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、葉酸、カロテン、ビタミンK、カリウム、カルシウム、鉄、b-カロテン等 |
使用部位 | 葉、茎 |
代表的効能 | 貧血予防、美肌効果、食欲増進、口臭予防、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病の予防、ストレス緩和等 |
利用法 | ・ハーブティー ・料理の風味として使用 |
パセリは全国的に販売されていますが、上位件は長野県、千葉県が生産をしています。
パセリの旬な時期は春の3月〜5月、秋の9月〜11月頃で、葉が柔らかく美味しい時期とされているので是非お買い求め頂いてはいかがでしょうか?
パセリを選ぶ時は、なるべく色が濃いものを選ぶといいでしょう。そして茎がみずみずしいものも新鮮な証拠です。
パセリの効果・効能・作用を解説
パセリの代表的な効能に
- 生活習慣病の防止
- 便秘予防
- 美肌効果
等があげられます。これらについて解説していきます。
効果①:生活習慣病の防止
生活習慣病には、高血圧・糖尿病・動脈硬化等があげられますが、パセリに含まれる栄養素にβ-カロテン・カリウム等が含まれています。
β-カロテンには抗酸化作用が含まれている為、動脈硬化の予防につながるとされており、カリウムの作用には身体に溜まった余分なナトリウム(塩分)を出す働きがあります。よって高血圧にとって敵である塩分を排出してくれる作用がありますよ。
それだけではありません。食物繊維の一つである水溶性食物繊維も含まれており、食後の血糖値の上昇を抑えてくれる働きがあります。
生活習慣病の予防をインターネットで調べているとパセリの摂取をおススメする管理栄養士さんも多いので、是非調べてみてはいかがでしょうか?
効果②:便秘予防
パセリには食物繊維が豊富です。食物繊維の量はきのこに多いイメージもありますが、実はパセリはしめじとほぼ同じ量が含まれているのはご存知でしたか?
食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類がありますが、パセリは不溶性食物繊維が多いです。性質として、腸の蠕動運動を促し、水分の吸収を大きくし便の量を増やす役割があります。
効果③:美肌効果
パセリにはβカロテンが多く含まれています。この含有量は、野菜の中でもTOPクラスに入っており、積極的に摂取したいハーブです。βカロテンは体内でビタミンAに変わり、皮膚や粘膜を強く保ってくれる為、肌荒れの方にもおススメです。
ビタミンも非常に豊富な為、抗酸化作用により肌の老化も防ぎます。パセリに特化したサプリも販売されている為、手軽に成分を摂る事ができますよ。
その他の効果・作用
その他、口臭予防にも効果があるとされています。パセリに含まれるクロロフィルには口腔内に広がる最近の増殖を抑えてくれる作用がある為、予防につながります。
また、骨を丈夫に保つためのビタミンKも含まれている為、骨粗しょう症の治療薬としても活躍しています。
パセリの副作用や注意事項、禁忌など
パセリの一回の摂取量は約6g、1日で約200g以下が望ましいとされています。それ以上に摂取するとアピオールという成分が内臓に負担をかけ、吐き気等の体調不良の可能性がある為、要注意です。
また子宮の収縮作用がある為、妊娠中の方は医師に相談しましょう。
パセリのハーブとしての使い方
パセリの摂取方法に大きく3つあります。一つずつ紹介していきますね。
食べる
パセリは食べ方によって成分の摂り方が変わってきます。
ビタミン、カリウムは熱に弱い為、生で食べた方が効果的です。逆に油に溶けやすい栄養分はビタミンA、E、Kがあげられるので 摂取する前にどんな調理法が合っているのかレシピをしっかり確認しましょう。
パセリの葉は生で料理に散らしたり、素揚げにすると食感がかなり変わり、パリパリのパセリが食べられます。実際にパセリのかき揚げとして食べている人もいますよ。また鉄分が豊富の為、肉等の動物性タンパク質と一緒に食べると効果があがると言われています。
またパセリをにんにくとアーモンドを一緒に粉砕して、ペースト状で食べる方もいます。グラタンのトッピングや、お魚料理にソースとして使われる方もいるので気になる方は作ってみてはいかがでしょうか?
ハーブティー
ハーブを小さく刻み、200㏄のお湯に小匙2~3杯程入れます。約15分ほど蒸らしたら完成です。一日の摂取量の目安もある為、多い量を飲むことはおススメできません。
化粧水
実はパセリにはそばかすを薄くしたり、しみを取り除く効果があると言われています。パセリで化粧水として使っている方もいるので是非試してみてください。
沸騰させたお湯200mlに対し、刻んだパセリを大さじ2杯、レモンの果汁(リンゴ酢)を大さじ1杯用意をします。鍋に水を入れ沸騰させた後、パセリを大さじ2杯入れ、火を弱火にした後レモンの果汁(リンゴ酢)を入れかき混ぜてください。その後冷蔵庫で保管しましょう。
パセリのよくある質問
パセリは葉が丸まっており、イタリアンパセリは葉の形が平らです。栄養価はどちらも同じ位です。
出来ます。葉をしっかり洗い、キッチンペーパーでふき取った後に保存袋に入れましょう。空気をしっかり抜き平らにして冷凍すると均等に冷凍できます。
はい。パセリは一度根付くとほとんど手間がかかりません。種や苗がホームセンター等に販売されていますが、種から育てると苗に育つまで2ヵ月以上かかる為、成長が見たい方は苗から購入される事をおススメします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はパセリについてまとめてみました。
パセリには生活習慣病の防止、便秘予防、美肌効果が期待できるとわかりました。何気なく料理に使われていたり、スープに散らしてあったり目に留まる事はありましたが、ここまでの効能はご存知ない方が多かったのではないでしょうか?
特に生活習慣病は年齢と共に誰もが起こりうる病気なので、予防はしておきたいところですね。
料理が苦手な方も、サプリもあるので有効活用してみてください。この記事で身体の事を気にかけて頂く一つの材料として使って頂ければ筆者も嬉しいです。
おさらい
【効果】
- 生活習慣病の防止
- 便秘予防
- 美肌効果
【注意点・副作用・禁忌事項】
- 200g以上の摂取は禁止。
- 妊娠中の方は医師へ相談。
【おススメの摂取方法】
- 食べる
- ハーブティーにて
- 化粧水として
研究情報(エビデンス)
下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。
パセリ(ペトロセリナムクリスプム)水性抽出物の化学的特性とin vivo抗酸化活性
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32462155/
パセリから抽出した水性抽出物には、90種のフラボノイド配糖体が同定され、アピインとアピゲニンが主要な化合物として特定されました。抽出物は高いフェノール類および総フラボノイド含有量を持ち、強力な抗酸化活性を示しました。in vivoおよびin vitroの実験では、アピインとアピゲニンが抗酸化作用を有し、アピインは特に高い総抗酸化能力と関連している可能性が示唆されました。
[ラットの単離回腸に対するパセリ(ペトロセリナムクリスプム(Mill)Nym. ex A. W Hill, Apiaceae)の水性およびエタノール抽出物の弛緩活性]
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21446133/
この研究は、パセリの水性およびエタノール抽出物がラットの回腸収縮に及ぼす影響を調査しました。実験では、パセリ抽出物が用量によって収縮を減少させることが示されました。特にエタノール抽出物はアセチルコリン誘発収縮を減少させる効果が大きかった。これにより、パセリの水性およびエタノール抽出物がラット回腸の鎮痙効果を有することが示唆されました。
そのパワーを活かした、「自宅で出来る&お腹が減らない」最強のハーブファスティングもオススメなので、興味があれば参考にしてみてください。