オレガノはシソ科ハナハッカ属に分類され、ヨーロッパの地中海地域で栽培されている多年草です。「Origanum」はギリシャ語の「山の喜び(oros ganos)」が語源とされており、ヨーロッパでは古くから風邪薬や整腸薬として利用されてきました。
日本では料理のスパイスとして、とりわけピザやパスタなどのイタリア料理によく合うことで知られています。
今回の記事では、
- 効果
- 副作用
- おすすめの摂取方法
など、オレガノについての基本情報からお楽しみまでをわかりやすく解説しています。
また、オレガノを手軽に摂取できる簡単レシピや、オレガノハーブティーの淹れ方も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ハーブについてもっと詳しく知りたい方は、ハーブを使った最強ファスティングを定期的に実践しているハーブマニアが書いているこちらの記事を参考にしてみてください。
オレガノの基本情報
名称 | オレガノ |
英名 | oregano |
学名 | Origanum vulgare |
和名 | ハナハッカ(花薄荷) |
分類 | シソ科 ハナハッカ属 |
原産地 | ヨーロッパ~中央アジア |
成分 | カルバクロール・チモール・マグネシウム・カリウム・カルシウム・葉酸・ビタミンA・ビタミンC・ビタミンE・ルテイン(カロテノイド)・コーヒー酸・ケルセチン・ロスマリン酸 |
使用部位 | 花・葉 |
代表的な作用 | 殺菌力・抗菌力・呼吸器系や消化器系不良の緩和・風邪予防・ストレス緩和 |
禁忌、注意事項 | シソ科のアレルギーがある方は利用を控えましょう。 妊娠中や幼児の摂取は控えましょう。 |
利用法 | ハーブティー・料理のスパイス |
オレガノはシソ科のハナハッカ属の多年草で、香り高いハーブとして知られています。
品種は大きく分けて3種類あり、料理に使われる「マヨナラ類」や、食用になる「オリガヌム類」、鑑賞用の「アマラクス類」に分類されます。
地中海地方を原産地とするオレガノですが、日本でも育てやすいハーブとして人気が広まっています。
オレガノの効果・効能・作用を解説
オレガノには、ニキビ予防や美肌効果、整腸作用、ヒーリング効果などさまざまな効能があります。
- 美肌効果
- 整腸作用
- ヒーリング効果
ここでは、オレガノの代表的な効能について説明します。
効果①:美肌効果
オレガノを使うことで美肌効果が期待できます。
成分に含まれるチモールとカルバクロールには、抗酸化作用や殺菌作用があります。抗菌作用により肌を清潔に保つことでニキビを予防でき、抗炎症作用によって炎症を起こしたトラブル肌にも効果的です。
また、ビタミンCやビタミンEはアンチエイジングに働きかけて肌の活性化を促します。
効果②:整腸作用
オレガノは、胃腸の調子を整える作用があります。
オレガノに含まれるチモールやカルバクロールには、バクテリアの繁殖を抑える作用があるため、腸内のバクテリアを抑制することで胃腸の調子を整えます。
また、マグネシウムやカルシウムなどのミネラルによって、体内の老廃物を排出させる働きもあり、便秘の改善にも効果的です。
効果③:ヒーリング効果
もう一つ、オレガノについてぜひ紹介したい効能は、ヒーリング効果やストレス解消作用です。
オレガノに含まれるコーヒー酸やケルセチン、ロスマリン酸などの成分は、鬱による気持ちの落ち込みや疲労感からの回復、緊張の緩和に効果的に働きかけます。
これによりストレスなどで疲れてしまった心に回復を促すことで、ネガティブな感情から心を楽にしてくれます。
オレガノの副作用や注意事項、禁忌など
オレガノはシソ科のため、シソ科のアレルギーがある方は利用を控えましょう。また、オレガノは身体への刺激が強く、妊娠中や幼児においても注意が必要です。
同様に、料理に使う際にもオレガノは香りが強く、他の食材の味や風味も楽しめるよう適量の使用をおすすめします。
オレガノのハーブとしての使い方
オレガノは、ハーブティーやサラダと一緒に手軽に摂取できます。ここでは自宅で簡単にできるオレガノの使い方や、ハーブティーの楽しみ方について紹介します。
オレガノハーブティー
オレガノをハーブティーとして摂取すれば、多くの効能を得られます。食べ過ぎてしまいお腹をやすめたいとき、肌荒れが気になるとき、ほっと一息つきたいときなどに、心身の調子を整えてくれますよ。
【オレガノハーブティーの淹れ方】
沸騰したお湯(カップ一杯分)に、オレガノの茶葉(ティースプーン一杯分)を入れて2分から3分ほど蒸らします。
オレガノハーブティーの風味は、スパイスの香る爽快感が特徴です。ちょっと飲み慣れない方や、気分を変えて楽しみたい方は、お気に入りのハーブと合わせたブレンドティーにして味わってみてはいかがでしょうか。
カプレーゼ
トマトやチーズとの抜群の相性で知られるオレガノは、ちょっと添えるだけで立派なイタリアン料理になります。
今回は前菜にぴったりなカプレーゼの作り方を紹介します。この方法ならご自宅で育てた採れたてのオレガノを手軽に楽しめるためおすすめです。
【カプレーゼのレシピ】
〈材料〉
- トマト(1個)
- モッツァレラチーズ(1個)
- 塩(少々)
- オリーブオイル(適量)
- オレガノ(適量)
*調味料の分量については、トマトなどの材料の大きさにより調節してください。
〈作り方〉
- トマトとモッツァレラチーズをそれぞれ半月切りにしてお皿に並べる
- 塩を全体にオリーブオイルと塩をかけてる
- 全体にオレガノをちりばめてできあがり!
モッツァレラチーズがなくても、レタスやトマト、粉チーズなどのお好みの材料にオリーブオイル・塩・オレガノを合わせれば、イタリアンテイストなサラダに早変わりです!ぜひお試しくださいね。
オレガノのよくある質問
オレガノは丈夫で育てやすい多年草です。ただ、繁殖力がとても強いため、こまめに剪定しましょう。
オレガノの苗は、オンラインやホームセンターなどの店舗で販売されています。
オレガノは、生食用のフレッシュタイプと、乾燥させたドライタイプの2種類が販売されています。今回紹介したハーブティーはフレッシュ、ドライともにどちらでもいただけますが、サラダや料理の付け合わせに利用する際はフレッシュ、一方イタリア料理の定番であるピザやパスタなどの料理にはドライタイプが向いています。
まとめと研究情報
今回はイタリア料理に欠かせないハーブ、オレガノについて解説しました。
オレガノは美肌効果やニキビの改善、整腸作用・便秘改善、そしてヒーリング効果など、たくさんの効能のあるハーブです。
効用のほか、自宅でも簡単にできるオレガノの使ったレシピや、オレガノハーブティーの楽しみ方についても紹介したため、興味のある方はぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
おさらい
【効果・効能】
- 美肌効果
- 整腸作用
- ヒーリング効果
【注意点・副作用・禁忌】
- シソ科のアレルギーがある方は利用を控えましょう。
- 妊娠中や幼児の摂取は控えましょう。
【おすすめの摂り方】
- ハーブティー
- カプレーゼ
研究情報(エビデンス)
下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。
オレガノのエッセンシャルオイル:抗菌特性を超えた生物学的活性
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28613267/
オレガノに関する研究では、抗菌活性、ならびにそれらの抗ウイルスおよび抗真菌特性について示しています。これらの化合物が強力な抗酸化剤、抗炎症剤、抗糖尿病剤、および癌抑制剤でもあることが実証されています。
オレガノ( オリガナム尋常性)の消費は、兵士の戦闘準備テスト後の酸化ストレスと筋肉損傷のマーカーを減らす
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36615794/
オレガノに関する研究では、軍事活動の準備や新兵の回復を支援する食事療法としてオレガノの補給が有用である可能性を示しています。24人の兵士をプラセボ群とオレガノ補給群に無作為に分け、運動前・直後・120分後に血液検査を行いました。結果、オレガノ補給群では筋肉の損傷を軽減し、抗酸化能力を高める効果が見られています。
そのパワーを活かした、「自宅で出来る&お腹が減らない」最強のハーブファスティングもオススメなので、興味があれば参考にしてみてください。