ハーブの効果と効能

マルベリーは桑の実?効能や副作用、葉・果実のおすすめの摂取方法も紹介

マルベリーは、クワ科クワ属の落葉樹です。学名のMorus albaは黒色や白色といったマルベリーの果実の色に由来し、ケルト語の「Morus(黒)」とラテン語の「alba(白)」が語源とされています。

日本では「桑」で知られるマルベリーですが、桑と聞くと蚕を連想する方も多いのではないでしょうか。蚕は桑の葉以外の葉も食べるそうですが、真っ白な絹糸を生産する際には、美白成分を含むマルベリーの葉を与えるのだそうです。

今回の記事では、

  • マルベリーの効能を知りたい
  • 副作用など注意点はある?
  • マルベリーのおすすめの摂取方法を知りたい

など、マルベリーについての基本情報からお楽しみまでをわかりやすく解説しています。

また、マルベリーのハーブティーの淹れ方や、果実の美味しい摂取方法などのお役立ち情報も紹介してますので、ぜひ参考にしてくださいね。

ハーブについてもっと詳しく知りたい方は、ハーブを使った最強ファスティングを定期的に実践しているハーブマニアが書いているこちらの記事を参考にしてみてください。

>>最強のハーブファスティングとは?

マルベリーの基本情報

名称 マルベリー
英名 mulberry
学名 Morus alba.L
和名
分類 クワ科クワ属
原産地 中国・朝鮮半島
成分 デオキシノジリマイシン(DNJ)、γ-アミノ酪酸(GABA)、クワノン、クロロフィル、フィトステロール(β-シトステロール)、ミネラル(鉄、カルシウム、亜鉛) など
使用部位 葉、果実
代表的な作用 血糖調整作用、鎮静作用、美白効果、強壮作用、抗菌作用、発汗促進作用、鎮咳作用 など
禁忌、注意事項 
  • 妊娠中・授乳中の方は摂取を控えましょう。
  • 糖尿病の方は注意して摂取しましょう。
利用法 ハーブティー、フルーツとして

マルベリーは古くから生薬として利用され、糖尿病の治療などの薬草として用いられてきました。

マルベリーには効能が多いため、養蚕以外にも、葉の部位をハーブティーとして、また果実はジャムやワインなどの加工品にも利用されています。観光地などでは、マルベリーの果実を使用したのソフトクリームやジェラートなども販売されています。

マルベリーの効果・効能・作用を解説

マルベリーには、糖尿病の予防・改善、リラックス効果、美白効果などのたくさんの効能があります。

  • 糖尿病の予防・改善
  • リラックス効果
  • 美白効果

ここではマルベリーの代表的な効能について説明します。

効果①:糖尿病の予防・改善

はじめに紹介する効能は血糖調整作用です。

成分として含まれるデオキシノジリマイシンは、余分な糖の吸収を抑える効果があり、食後の血糖値の上昇を抑えます。そのため糖尿病の予防や改善に効果的です。

デオキシノジリマイシンは葉に含まれる成分のため、食前にマルベリーのハーブティーを摂取することで糖質の吸収を抑える効果が期待できます。

効果②:リラックス効果

次に紹介する効能は鎮静作用です。

成分として含まれるγ-アミノ酪酸(GABA)には、副交感神経を活発にする働きがあります。交感神経を抑制することで緊張した心と身体を落ち着かせ、ストレスの緩和や不眠の改善などのリラックス効果につながります。

効果③:美白効果

最後に紹介するの効能は美白効果です。

マルベリーの葉にはフラボノイドの一種のクワノンが含まれています。クワノンは美白成分として知られ、皮膚のメラニン色素を抑制し、シミやくすみに効果的に働きかけます。

その他の効果・作用

マルベリーには、代表的な3つの効果以外にもたくさんの効能や作用があります。ほかにも強壮作用抗菌作用発汗促進作用鎮咳作用などの作用も期待できます。

マルベリーの副作用や注意事項、禁忌など

妊娠中・授乳中の方は摂取を控えましょう。また、糖尿病治療薬を服用している方は、血糖値に影響する恐れがあるため注意が必要です。

マルベリーのハーブとしての使い方

マルベリーは、葉・果実ともに効能のたくさんあるハーブです。葉の部位はハーブティーとして、果実の部位はフルーツとしていただくことで手軽に美味しく豊富な成分を摂取できます。

1 ハーブティー

マルベリーのハーブティーは、緑茶のような風味で飲みやすいハーブティーです。

【マルベリー ハーブティーの淹れ方】

沸騰したお湯(カップ一杯分)に、マルベリーの茶葉(ティースプーン一杯分)を入れて、お好みの濃さにより5分ほど蒸らしてからいただきます。

マルベリーの効能として食事による糖分の吸収を抑えたい場合には、食前にこのハーブティーを摂取すると効果的です。

2 フルーツとして

日本では「桑の実」で知られるマルベリーの果実には、ビタミンや栄養素が豊富に含まれています。マルベリーの実は、さっぱりとした甘みが特徴です。

マルベリーは日本でも栽培されているため、ぜひ機会があればフレッシュのままいただいてみてください。また、ご自宅で作るフレッシュジュースやスムージーの材料として、それからジャムなどの加工品としても美味しくいただけます。

マルベリーのよくある質問

マルベリーの果実ってラズベリーのこと?

マルベリーとラズベリーの果実はよく似ていますね。とはいえ、この二つは生物学上異なる植物です。マルベリーはクワ科クワ属、ブラックベリーはバラ科キイチゴ属に分類されます。

マルベリーな日本でも育てやすい?

マルベリーは耐寒性・耐暑性に優れ、日本全国で育てられます。マルベリーは生育が早く、樹高は5m以上まで育ちますが、こまめに剪定をすることで鉢植えでも栽培できます。

マルベリーの葉の収穫時期はいつ?

マルベリーの葉は夏の終わりから秋にかけて収穫されます。

まとめと研究情報

今回はマルベリーについて解説しました。

マルベリーには糖尿病の予防・改善、リラックス効果、美白効果など、身体によい多くの効能があることがわかりました。そして、ご自宅で簡単にできるハーブティーの作り方や、果実の使い方についても紹介しました。

マルベリーについて興味のある方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。

おさらい

【効果】

  • 糖尿病の予防・改善
  • リラックス効果
  • 美白効果

【注意点・副作用・禁忌】

  • 妊娠中・授乳中の方は摂取を控えましょう。
  • 糖尿病の方は注意して摂取しましょう。

【おすすめの取り方】

  • ハーブティー
  • フルーツとして

研究情報(エビデンス)

下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。

2型糖尿病(Mul-DM)に対する桑の葉抽出物の影響:無作為化プラセボ対照パイロット研究

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28619294/

要約

この研究は、桑の葉抽出物(MLE)が2型糖尿病(DM2)患者の血糖管理に有益である可能性を評価しました。17人の患者を対象に、MLEとプラセボを比較し、MLE群では食後の血糖が改善し、A1C値もわずかに減少しました。この研究は桑葉抽出物がDM2患者にとって有用な血糖管理補完食品である可能性を示唆しています。

Morus alba L.の薬理学的活性 : 果実水抽出物からの免疫賦活特性に着目して

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34441742/

要約

Morus alba L.(ホワイト・ムルベリー)からのエキスには、免疫増強効果や多くの薬理学的効果があります。異なる部位からの抽出方法により、抗酸化、心血管保護、抗菌、抗癌などの効果が得られ、特に水抽出物は自然免疫応答を増強します。Morus alba L.由来の医薬品は将来の研究で有望であり、安全な免疫増強薬の開発に寄与する可能性があります。

ハーブには想像以上のパワーがあります!

そのパワーを活かした、「自宅で出来る&お腹が減らない」最強のハーブファスティングもオススメなので、興味があれば参考にしてみてください。

>>最強のハーブファスティングとは?