マテはモチノキ科モチノキ属に分類される南米原産の常緑樹です。パラグアイやアルゼンチン、ブラジルなどの南米の国々に自生し、樹高は6メートルほどから大きいもので10メートルを超えるほどまでに成長します。
マテのハーブティーとして知られるマテ茶は、コーヒーや紅茶と並んで世界三大ティーの一つです。マテ茶は「飲むサラダ」といわれるほど栄養価が高く、本場南米では栄養素の補給として広く親しまれています。
今回の記事では、
- マテの効能を知りたい
- マテのカフェインについて気になる
- おすすめの摂取方法を知りたい
など、マテについての基本情報からお楽しみまでをわかりやすく解説しています。
また、簡単にできるマテ茶の淹れ方や美味しいアレンジ方法なども紹介してますので、ぜひ参考にしてくださいね。
ハーブについてもっと詳しく知りたい方は、ハーブを使った最強ファスティングを定期的に実践しているハーブマニアが書いているこちらの記事を参考にしてみてください。
マテの基本情報
名称 | マテ |
英名 | Mate |
学名 | Ilex paraguariensis |
和名 | マテ |
分類 | モチノキ科モチノキ属 |
原産地 | 南米(アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ) |
成分 | ビタミン(B2, B6, C)、ミネラル(カルシウム、カリウム、鉄、マグネ シウム)、マテイン、アルカロイド(カフェイン、テオブロミン、テオフィリン)、フェノール酸(カフェ酸、クロロゲン酸)、フラボノイド、など |
使用部位 | 葉 |
代表的な作用 | 栄養補給、血行促進作用、利尿作用、抗酸化作用、消化促進作用、興奮作用 など |
禁忌、注意事項 |
|
利用法 | ハーブティー |
マテは南米のイグアスの滝周辺に自生している樹木です。イグアスの滝周辺の赤土には火山溶岩流による豊富なミネラルが含まれており、この肥沃な赤土こそがマテの栄養価につながっています。
こうした理由から「マテ茶」は、アルゼンチン、ブラジル、パラグアイの3か国のみで生産されています。学名paraguariensisには「パラグアイ産の」という意味があり、マテ茶の生産地が語源です。
マテの効果・効能・作用を解説
マテには栄養補給の効果や血行促進作用、利尿作用などさまざまな効能があります。
- 栄養補給の効果
- 血行促進作用
- 利尿作用
ここでは、マテの代表的な効能について説明します。
効果①:栄養補給の効果
はじめに紹介する効能は栄養補給の効果です。
マテにはビタミン類や、カルシウム、カリウム、鉄、マグネ シウムなどのミネラルが豊富に含まれ、その栄養価の高さから「飲むサラダ」といわれています。
南米ではマテは栄養素の補給としても利用されており、マテ茶は身近なお茶として広く親しまれています。
効果②:血行促進作用
次に紹介する効能は、血行促進作用です。
成分として含まれるマテインが血行の促進に働きかけることで、新陳代謝のアップにつながります。新陳代謝が良くなることで、冷え性の改善やダイエット、美肌効果などのうれしい効果が期待できます。
効果③:利尿作用
さいごに紹介する効能は利尿作用です。
マテにはカフェインが1~2%含まれており、成分として含まれるアルカロイドの一種です。カフェインには体内の水分や老廃物を体外に排出する作用があり、デトックス効果やむくみの解消、高血圧の予防につながります。
その他の効果・作用
マテには、代表的な3つの効果以外にも効能や作用があり、抗酸化作用、消化促進作用、興奮作用などにも効果的です。
マテの副作用や注意事項、禁忌など
妊娠中・授乳中の方や、小さいお子様の利用は控えましょう。また、高血圧や心臓病の方も症状を悪化させる恐れがあるため摂取を避けましょう。
マテには少量ながらもカフェインが含まれているため、過剰摂取にならないよう注意が必要です。
マテのハーブとしての使い方
マテといえば、ハーブティーとして知られる「マテ茶」です。こちらでは、定番のハーブティーの淹れ方と、お楽しみのアレンジレシピとして「マテ茶ラテ」の作り方を紹介します。
1 ハーブティー
まずは定番のハーブティーの淹れ方を紹介します。本場南米ではマテ茶専用の容器が使われますが、こちらではティーポットを使っての淹れ方を紹介します。
【マテ茶の淹れ方】
- カップ一杯分のお湯を沸騰させて、70度ほどまで冷まします。
- マテの茶葉(ティースプーン1杯程度)を入れます。
- 1分~3分ほど蒸らしたら出来上がりです。
マテ茶は熱湯を使うと苦味が出るため、ある程度冷ましてから淹れましょう。より手軽な方法としては、マテ茶のティーバッグを使うのもおすすめですよ。
2 マテ茶ラテ
マテ茶を使ったアレンジレシピ「マテ茶ラテ」の作り方を紹介します。
【マテ茶ラテの作り方】
〈材料〉
- マテの茶葉 ティースプーン1杯分
- お湯 50ml
- 牛乳 100ml
- 甘味料 お好み
〈作り方〉
- 「1 ハーブティー」を参考にマテ茶を抽出します。
- 温めた牛乳と①をあわせます。
- お好みにより甘味料で味を調えたら出来上がりです。
牛乳の代わりに豆乳を使用したり、甘味料として黒糖やハチミツを入れてみるのもおすすめです。また温めた牛乳をフォーマーでふんわりと泡立てれば、ちょっぴりカフェ気分を味わえますよ。
マテのよくある質問
マテ茶1杯分に含まれるカフェインは約20mgです。コーヒーの1/4ほど、紅茶の1/3ほどと、世界三大ティーのそれぞれと比較すると量は少なめですが、飲みすぎには注意しましょう。
マテ茶には生産方法によって2種類に分けられます。グリーンマテ茶は葉を乾燥させた茶葉、一方でブラックマテ茶は葉を焙煎した茶葉です。苦味が苦手な方には、ブラックマテの方が苦味が少なく飲みやすさがあります。
マテは南米のイグアスの滝周辺に自生していますが、その効能が注目されたことで16世紀より増産のため栽培され始めたといわれています。
まとめと研究情報
今回はマテについて解説しました。
マテには栄養補給の効果、血行促進作用、利尿作用など、身体によい多くの効能があることがわかりました。そして、自宅で簡単にできるマテの摂取方法として、ハーブティーの淹れ方や、お楽しみのアレンジ方法としてマテ茶ラテの作り方についても紹介しました。
マテについて興味のある方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
おさらい
【効果】
- 栄養補給
- 血行促進作用
- 利尿作用
【注意点・副作用・禁忌】
- 妊娠中・授乳中の方や、小さいお子様の利用は控えましょう。
- 高血圧や心臓病の方は、症状を悪化させる恐れがあるため摂取を避けましょう。
- カフェインを含むため摂取量に注意しましょう。
【おすすめの摂取方法】
- ハーブティー
研究情報(エビデンス)
下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。
肥満におけるイエルバマテ(Ilex paraguariensis)のプラスの効果
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25621503/
イエルバマテ(Ilex paraguariensis)は肥満と肥満関連炎症に対して有望な天然物とされ、細胞研究では脂肪細胞の抑制と炎症軽減が示され、動物実験では脂肪生成とシグナル伝達経路の調節が観察されています。イエルバマテは脂質パラメータを改善し、遺伝子発現を正常化することで肥満に関連する病気に対抗する可能性があり、インスリン抵抗性も改善されることが示唆されています。総括すると、イエルバマテは肥満対策に有益である可能性が高いとされています。
Ilex paraguariensis抽出物は、加齢黄斑変性症のマウスモデルにおける酸化的損傷を防ぎます
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35279946/
Ilex paraguariensis(マテ茶)抽出物はRPE細胞の酸化的損傷を軽減することが示されています。マウスAMDモデルでの研究では、マテ茶がRPEと視覚細胞の損傷を防ぎ、抗酸化応答を増強し、光受容体とRPE細胞の生存に関与する遺伝子の発現を増加させました。これは、マテ茶がAMDなどの酸化ストレスに関連した網膜損傷の予防に有望であることを示唆しています。
そのパワーを活かした、「自宅で出来る&お腹が減らない」最強のハーブファスティングもオススメなので、興味があれば参考にしてみてください。