グリーンティーは、紅茶やウーロン茶と色も香りもまったく違いますが、実はどれも同じツバキ科のチャノキからできています。茶葉は摘み採られた瞬間から酸化酵素の働きにより発酵が始まりますが、発酵が進む前に熱を加えて作られる不発酵茶がグリーンティーです。
今回の記事では、
- ハーブとしてのグリーンティーの効果や副作用を知りたい
- グリーンティーの美味しい摂り方を知りたい
- 効果のエビデンスや実例などを知りたい
これらについて、まとめています。
また、グリーンティーについて、他の人が持った疑問や回答なども解説しているので、是非読んでみてください。
なお、ハーブについてもっと詳しく知りたい方は、下記のサイトも、是非参照してみて下さい。
グリーンティーはカフェインを含んでいるため、さっぱりとした喉越しで飲みやすいです。さっぱりとした味わいなので、暑い夏やジメッとした梅雨に飲むと気分が変わるので試してみてください。
グリーンティーの基本情報
名称 | グリーンティー |
英名 | Green tea |
学名 | Camellia Sinensis(カメリアシネンシス) |
和名 | 緑茶 |
分類 | ツバキ科ツバキ属 |
原産地 | 中国 |
主要成分 (100g当たり) | カリウム 29 mg、ビタミンC 4 mg、カルシウム 4 mg、ナトリウム 1 mg、マグネシウム 1 mg |
使用部位 | 葉 |
代表的効能 | がんを予防する効果等 抗ウイルス効果 二日酔い改善効果 |
利用法 | グリーンティーとして飲む 水出しグリーンティー ジンジャーグリーンティー |
グリーンティー は、 チャノキとも呼ばれ、ツバキ科ツバキ属の常緑樹です。
グリーンティーは、中国原産で、標高1200メートル以上の山岳地帯で栽培されています。その木は10メートルほどまで成長します。
辞書でグリーンティーと調べてみると、次の2つの意味が出てきます。
①紅茶に対して緑茶をいう。
②抹茶に甘味をつけ、冷やして飲む夏の飲み物。
本稿では①の意味で使ってますが、日本では②の甘味のある冷たい抹茶を表すことが多いです。
グリーンティーを淹れるには、沸騰したてお湯は熱過ぎますので、少し冷ましたお湯を使って下さい。沸騰した湯を湯のみに移し、3分ほどおいて70度ほどに下げるとよいでしょう。
グリーンティーの効果・効能を解説
ここでは、グリーンティーの代表的な効果について説明していきます。
グリーンティーの効果・効能としては、①がんを予防する効果等、②抗ウイルス効果、③二日酔い改善効果、などが挙げられます。以下、順に解説していきます。
効果①:がんを予防する効果等
カテキンはグリーンティー特有のポリフェノールで、スッキリとした透明感のある味がします。ここでポリフェノールとは、ほとんどの植物に存在する苦味や色素の成分です。グリーンティーに含まれる成分の中でも特に注目度が高いカテキンは、たくさんの働きがあります。
代表的なものは、がんを予防する働きです。カテキンは活性酸素を消去する作用や突然変異を抑える作用があると考えられています。
また、血中コレステロールを低下させる働きもあります。グリーンティーを多く飲む人ほど血中コレステロール値が低いという事実が知られています。
加えて、病気につながる活性酸素を消去する抗酸化作用も、カテキンの特徴の一つです。
効果②:抗ウイルス効果
カテキンには、抗ウイルス効果があるという研究結果が報告されています。実験ではインフルエンザA・B型はもちろん、新型ウイルスの感染を抑制するという働きも認められました。
つまり、カテキンには、これまでになかった新型ウイルスにも対抗できる可能性があるわけです。
効果③:二日酔い改善効果
グリーンティーに含まれるカフェインは、眠気をすっきりさせるだけでなく、二日酔いにも役立ちます。
アルコールは体内に入ると、まず肝臓でアセトアルデヒドに分解されます。次に酢酸に分解され、全身の筋肉や脂肪組織で水と二酸化炭素に分解され、体外に排出されます。
そして、二日酔いは、肝臓でアセトアルデヒドの分解が十分でない時に起こります。そしてこの時、カフェインは、アセトアルデヒドの分解を助けるのです。
その他の効果・作用
アミノ酸の一種テアニンには、リラックス効果があるといわれています。
また、ビタミンCやビタミンEには抗酸化作用があることが分かっており、アンチエイジングに役立ちます。
他にもフッ素は虫歯予防に役立ちますのでオススメです。
グリーンティーの注意事項や副作用など
健康的な食品である緑茶ですので通常の飲み方では一切問題にはなりません。
タンニンですが、飲み過ぎたり食事中に飲むと、貧血につながる可能性があります。
シュウ酸は、取り過ぎると尿路結石に結びつく可能性があります。
グリーンティーの使い方
グリーンティーは、自宅で手軽に摂取できます。ここでは簡単にできるグリーンティーの淹れ方や水出しグリーンティーの淹れ方、ジンジャーグリーンティーの作り方について紹介します。
グリーンティーとして飲む
グリーンティーには、苦みや渋みの強いカテキンや旨みや甘みのもととなるテアニンなど、さまざまな成分が含まれていますが、成分によって抽出されやすい温度が異なります。
80℃以上の高温で淹れると、主にカテキン類が抽出され、苦みや渋みの強いお茶になります。
また、70~80℃で淹れると、主にアミノ酸類が抽出され、甘みや旨みの強いお茶になります。
水や氷でじっくり低温抽出するとカテキンがほとんど溶け出さず、甘くまろやかな味わいになります。カフェインも少なく寝る前や赤ちゃんでも安心して飲むことができます。
ジンジャーグリーンティーとして飲む
夏場の水分補給にお勧めの飲み物です。はちみつは、お好みで量を調整してみてください。暑さを乗り切る清涼感のある飲み口が特徴です。身体を冷やし過ぎず、美味しく上手に水分補給して熱中症対策しましょう。
グリーンティーのよくある質問
グリーンティーをそのまま英語にすると緑茶になるので、グリーンティー=緑茶と認識する人も多いと思います。日本のお茶を指すので、グリーンティー=緑茶や抹茶という認識は間違いではありません。しかし、日本では、グリーンティーとは抹茶に甘味料を入れた飲料を指すことも多いです。
グリーンティーに含まれるフッ素という成分が虫歯にならない抵抗力をつける働きがあります。またお茶を飲むことで歯に挟まった食べ物の残りカスが洗い流され、フッ素も入り、更にカテキンの抗菌作用も働いていっそう虫歯になりにくいのです。お子さんのおやつや食事の後に飲ませてあげると良いですね。
グリーンティーも紅茶もウーロン茶も、同じ木から作られているんです。製法の違いでそれぞれのお茶になります。
まず、グリーンティーは、摘んだ葉を即座に蒸気で蒸して酸化酵素の働きを止めてしまいます。ですから、酸化しないできれいな緑色が保たれます。
また、紅茶は、グリーンティーのように摘んですぐに蒸したりしないで、酸化させてから製造工程に入ります。
また、ウーロン茶は、生葉を少し発酵させてから製造工程に入る半発酵茶に区分されます。
まとめと研究情報
今回はグリーンティーについて解説しました。
グリーンティーは、がんを予防する効果等、抗ウイルス効果、二日酔い改善効果など、たくさんの効能のあるハーブです。
この記事では、自宅でも簡単にできるグリーンティーの淹れ方やジンジャーグリーンティーの作り方についても紹介しました。
興味のある方はぜひこの記事を参考にしてみてください。
おさらい
研究情報(エビデンス)
下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。
緑茶カテキンの有益な性質
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32143309/
グリーンティーの研究では、抗癌作用と抗炎症作用があることが示されています。特に、緑茶カテキンは、肺がん、乳がん、食道がん、胃がん、肝臓がん、前立腺がんの予防に効果的であると広く説明されています。
緑茶カテキンと運動トレーニングが体組成パラメータに及ぼす影響
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36446085/
グリーンティーの研究では、緑茶カテキンなどの植物化学物質が体組成測定に与える影響が、進行中の疫学的証拠が体重減少における潜在的な役割を示唆しています。特に、運動トレーニングに緑茶サプリメントを追加することで、運動誘発性体組成パラメータの変化をさらに改善できたかどうかを評価しています。
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