ハーブの効果と効能

フィーバーフューは頭痛に効果的?副作用やおすすめの摂取方法も解説!

フィーバーフューは、別名をマトリカリアといい、古代ギリシャの時代からハーブとして親しまれているキク科の多年草です。原産地はバルカン半島や南西アジアで、現在ではヨーロッパや北アメリカ、南アメリカでよく見られます。

日本では、園芸用や鑑賞用としても親しまれ、白い花が夏にかけて開花することからナツシロギク(夏白菊)と呼ばれている身近なハーブの一つです。

今回の記事では、

  • フィーバーフューの効果
  • フィーバーフューの副作用や摂取する際の注意点
  • フィーバーフューのおすすめの摂取方法

の3点を中心に、フィーバーフューについての基本情報からお楽しみまでを分かりやすく解説しています。

また、フィーバーフューの育て方や、最新の研究で明らかになった新たな効果についても紹介しています。

ハーブについてさらに詳しく知りたい方は、ハーブを使った最強ファンスティングを定期的に実践しているハーブマニアが書いているこちらの記事を、参考にしてみてください。

>>最強のハーブファスティングとは?

フィーバーフューの基本情報

名称  フィーバーフュー
英名  Feverfew
学名  Tanacetum parthenium
和名  夏白菊(ナツシロギク)
分類  キク科ヨモギギク属 多年草
原産地  バルカン半島や西アジア
成分  セスキテルペンラクトン類(パルテノライド)など
使用部位  葉、茎、花
代表的な作用 偏頭痛を予防・緩和する効能、抗炎症作用、関節炎やリウマチなどの疼痛、虫除け効果
禁忌、注意事項 ・抗血液凝固剤との併用に注意
・幼児、妊娠中・授乳中の方は控える
・キク科のアレルギーがある人は控える
・生葉を食べると口内炎ができることがある
利用法    ・サプリメント
・ハーブティー

フィーバーフューは、有名なハーブの一つで、古代ギリシャの神殿から転落した人の命を救ったという伝説が残るほど、その効能が注目されてきました。解熱や片頭痛、婦人病や胃の不調を改善するためにも用いられてきました。

そんな心強いフィーバーフューですが、白くて小さな花を咲かせる可愛らしさも持ち合わせています。また、芳香が強く、他の植物と一緒に花壇に植えると虫よけの効果があるので、今ではガーデニングでもよく用いられています。

芳香の強さから、虫よけに抜群のフィーバーフューですが、適量を超えると人間にとっても不快感や頭痛を生じさせる匂いになってしまうので注意が必要です。

フィーバーフューの効果・効能・作用を解説

フィーバーフューには、片頭痛を改善したり炎症を抑制したりする効果、また、虫よけの効果があります。

  • 片頭痛を改善する効果
  • 炎症を抑制する効果
  • 虫よけ効果

これらについて順に説明していきます。

効果①:片頭痛を改善する効果

まず、フィーバーフューの片頭痛を改善する効果についてです。

片頭痛が起こる原因の一つとして、セロトニンという物質が大量に作られてしまうことがあげられます。フィーバーフューに含まれるパルテノライドは、そのセロトニンの放出を抑制することができます。また、血流を改善する働きもあるので、片頭痛が改善されるのです。

効果②:炎症を抑制する効果

次に、フィーバーフューの炎症を抑制する効果についてです。

フィーバーフューに含まれるパルテノライドは、炎症の原因物質を抑制する効果があるといわれています。そのため、ヨーロッパでは古くから、関節炎やリウマチの治療に用いられてきました。

生理痛アレルギー症状の抑制、歯痛を和らげる効果も期待できるので、炎症が原因の痛みにはフィーバーフューがおすすめです。

効果③:虫よけ効果

最後に、フィーバーフューの虫よけ効果についてです。

フィーバーフューの強い芳香は、虫の天敵といわれるほどで、アリやハチを寄せ付けません。

花や葉を乾燥させてポプリサシェにして利用したり、他の植物と一緒に花壇に植えて育てたりして使うとよいでしょう。

フィーバーフューは、白くて小さな花が可愛らしく、花が長持ちするため、ガーデニングとして楽しみつつ、嫌な虫を寄せ付けないようにすることができますよ。

その他の効果・作用

フィーバーフューは、最近の研究から、

  • 発毛を促す
  • 乳がんの治療に使用できる

ということも分かってきています。

フィーバーフューに含まれるパルテノライドには、頭皮環境を整えて発毛しやすい状態へ促す効果や、がん細胞のはたらきを抑えて死滅させる作用があることが、近年の研究で発見されています。

乳がんの薬による治療には強い副作用があるので、フィーバーフューのパルテノライドは副作用の少ない安全な乳がんの治療法として期待されているのです。

フィーバーフューの副作用や注意事項、禁忌など

フィーバーフューはキク科の植物なので、キク科アレルギーの方は注意してください。授乳中の方、妊娠中の方は摂取を控えましょう。

血液凝固防止剤(アスピリン・ワルファリンなど)と併用すると、血が止まらなくなる可能性があります。また、手術や歯科治療の時には血が止まりにくくなることが考えられるので、摂取は中止しましょう。

フィーバーフューのハーブとしての使い方

フィーバーフューは、生のまま摂取すると、口内炎ができてしまう可能性があるので、必ず熱するなどの手を加えて摂取します。

また、独特の苦みがあるので、サプリメントやハーブティーとして摂取するのがおすすめです。

1 サプリメント

フィーバーフューの摂取方法としていちばん手軽でポピュラーな方法がサプリメントです。独特な匂い苦みを感じることなく、最も摂取しやすい方法です。

様々な薬品メーカーや健康食品メーカーから、フィーバーフューのサプリメントが販売されています。

適量の摂取を続けることで、日々の不調の改善が期待できますよ。

2 ハーブティー

フィーバーフューをハーブティーとして温かくして飲めば、リラックス効果も期待できます。しかし、独特の苦みには慣れるまで時間がかかるという方もいるかもしれません。少量から始めて、自分に合った量や飲み方を調整することをおすすめします。

【ドライハーブを使う場合】

予め乾燥させてあるフィーバーフューの花を使ってハーブティーを作ります。

ティーポットにティースプーン1杯のドライハーブを入れ、熱湯を注ぎます。3分~5分ほど蒸らし、カップに注いでいただきます。

【生のハーブを使う場合】

生のフィーバーフューを使う場合は下準備をします。

1 花や花弁を水洗いする。
2 水分をふき取り、耐熱皿に広げる。
3 電子レンジの500Wで3分を2回加熱する。
4 10秒ずつ加熱して、パリパリになるまで乾燥させる。
5 完全に水分が飛んだら、瓶に乾燥剤と一緒に入れて保存する。

飲み方は、ドライハーブと同じようにしていただくことができます。

市販のフィーバーフューのハーブティーは、独特の味や香りが調整されているので、フィーバーフューの苦みが苦手な方は、市販のものを試してみるといいかもしれません

フィーバーフューのよくある質問

サプリメントの副作用は?

胸やけ、吐き気、胃のむかつき、下痢、発疹、頭痛です。原因として、フィーバーフューのサプリを服用した時間の関係や飲み方があるので、正しい飲み方を心がけましょう。

子どもは、摂取しても大丈夫?

いいえ、子どもにどのような影響があるかはっきり分かっていないので、摂取は控えた方がいいでしょう。

フィーバーフューの育て方は?

発芽に適した温度は15℃~20℃で、秋に種をまくのがおすすめです。日当たりと風通しのよい場所で育て、水やりは乾燥しない程度に控えめにします。

まとめと研究情報

今回は、フィーバーフューについて解説しました。

フィーバーフューは、古くから薬として活躍しており、片頭痛の改善炎症による痛みの緩和、さらには発毛を促す効果もあります。また、近年では、乳がんの副作用の少ない薬としての開発が進められていて、フィーバーフューは、底知れぬ力を秘めていることが分かりました。

摂取方法としては、サプリメントハーブティーについて紹介しました。比較的育てやすい植物なので、ガーデニングとして楽しみつつ、ハーブティーを作ることもできますよ。

フィーバーフューに興味がある方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。

おさらい

【効果】

  • 片頭痛を改善する効果
  • 炎症を抑制する効果
  • 虫よけ効果

【注意点・副作用・禁忌】

  • キク科アレルギーの方は摂取を避けましょう。
  • 授乳中の方、妊娠中の方は摂取を控えましょう。
  • 血液凝固防止剤(アスピリン・ワルファリンなど)との併用は避けましょう。

【おすすめの摂り方】

  • サプリメント
  • ハーブティー

研究情報(エビデンス)

下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。

ナツシロギク抽出物の抗片頭痛活性検出のためのヒト単球細胞の遺伝子応答

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18066113/

要約

この研究では、ナツシロギクの抽出方法によって異なる遺伝子発現プロファイルが得られ、活性抽出物が多くの遺伝子を刺激し、特定の遺伝子に影響を与えることが示されました。ナツシロギクは民間療法で使用され、炎症や乾癬などの症状に効果があるとされています。また、活性抽出物はTNF-αの放出に対する遮断効果があり、CCL2の抑制により頭痛への効果がある可能性が示唆されました。

単為生殖剤枯渇ナツシロギク(タナセタムパルテニウム)の抗炎症活性

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19112586/

要約

この研究でタナセタムパルテニウムから抽出されるPD-ナツシロギクは、皮膚感作性物質を枯渇させ、抗炎症作用があることが示されました。PD-ナツシロギクは炎症誘発酵素を阻害し、炎症性メディエーターの放出を抑制し、皮膚炎症を軽減します。実験では、皮膚炎症モデルで効果が示され、臨床的にも紅斑を減少させました。PD-ナツシロギクは免疫感作を誘発せず、炎症を和らげる有望な抗炎症物質であることが示唆されています。

ハーブには想像以上のパワーがあります!

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