コルツフットは、ヨーロッパや中国を原産とするキク科フキタンポポ属の多年草です。
コルツフットの語源は、「colts(仔馬)」+「foot(足)」で、葉の形が馬の足に似ていることに由来します。日本では早春に黄色い花を咲かせたんぽぽによく似ていますが、丈は30cmほどもの高さです。
今回の記事では、
- コルツフットの効能を知りたい
- 知っておくべき副作用などはある?
- コルツフットの摂取方法を知りたい
など、コルツフットについての基本情報からお楽しみまでをわかりやすく解説しています。
また、コルツフットのハーブティーの淹れ方や摂取上の注意点なども紹介してますので、ぜひ参考にしてくださいね。
ハーブについてもっと詳しく知りたい方は、ハーブを使った最強ファスティングを定期的に実践しているハーブマニアが書いているこちらの記事を参考にしてみてください。
コルツフットの基本情報
名称 | コルツフット |
英名 | coltsfoot |
学名 | Tussilago farfara |
和名 | フキタンポポ |
分類 | キク科フキタンポポ族 |
原産地 | ヨーロッパ、中国 |
成分 | 粘液物質、フラボノイド、イヌリン、タンニン など |
使用部位 | 葉、花 |
代表的な作用 | 鎮咳・去痰作用、抗酸化作用、便秘解消 など |
禁忌、注意事項 |
|
利用法 | ハーブティー |
コルツフットの学名のTussilagoには「咳をを散らす」という意味があり、古くから咳止めなどの呼吸器系の疾患に効くハーブとして用いられてきました。
和名ではフキタンポポと呼ばれています。一月から3月にかけてたんぽぽのような黄色い花を咲かせ、また葉がフキの葉に似ていることから名付けられたといわれています。
コルツフットには薬草としての歴史がありますが、肝臓毒成分「ピロリジジンアルカロイド」が含まれていることから海外では発売を禁止している国もあります。また、この肝臓毒成分を含まないクローンの開発も行われています。
コルツフットの効果・効能・作用を解説
コルツフットには、鎮咳・去痰作用やアンチエイジング効果、腸内環境を整える作用などの効能があります。
- 鎮咳・去痰作用
- アンチエイジング効果
- 腸内環境を整える作用
ここではコルツフットの代表的な効能について説明します。
効果①:鎮咳・去痰作用
まず最初に紹介する効能は、喘息や気管支炎などに効果的な鎮咳・去痰作用です。
成分として含まれる粘液質には呼吸器官を保護する作用があり、風邪や気管支炎による咳や痰の症状に働きかけます。
コルツフットは、粘液を除去して呼吸器の気道を浄化することで呼吸器系の症状に働きかけ、呼吸を楽にしてくれます。
効果②:アンチエイジング効果
次に紹介する効能は、アンチエイジング効果です。
成分として含まれるフラボノイドは抗酸化作用に優れています。老化の原因とされる活性酸素を抑えて、血液をサラサラにして血流の改善を促すことで、身体や血管の老化を防いでくれます。
身体や血管の老化を防止することで動脈硬化を防ぎ、シミやシワなどの年齢を重ねるにつれて増える肌トラブルにも効果的に働きかけます。
効果③:腸内環境を整える作用
三つめに紹介する効能は、腸内環境を整える作用です。
コルツフットにはイヌリンという成分が含まれています。イヌリンは腸内の善玉菌を増やして腸内環境を効果的に整えます。
また、成分イヌリンは水溶性食物繊維のため便秘の解消にも効果的です。
コルツフットの副作用や注意事項、禁忌など
コルツフットには「ピロリジジンアルカロイド」という肝臓に害を与える成分が含まれているため、摂取する際には使用量や使用期間などに注意が必要です。
また、妊娠中や授乳中の方、お子様、キク科のアレルギーがある方は摂取を控えましょう。
コルツフットのハーブとしての使い方
コルツフットは、現在ではハーブティーによる成分摂取が主流です。
ここでは参考として、古くに用いられていた薬草としての歴史についても紹介します。
1 ハーブティー
コルツフットの成分を摂取するには、ハーブティーがおすすめです。
【コルツフット ハーブティーの淹れ方】
沸騰したお湯(カップ一杯分)に、コルツフット(ティースプーン一杯分)を入れて、好みの濃さにより5分から10分ほど蒸らしてからいただきます。
コルツフット ハーブティーはほのかな渋みがありますが、クセのない風味で飲みやすいハーブティーです。お気に入りの茶葉とのブレンドしたり、咳の症状がある際などははちみつを入れてみるのもいいですね。
コルツフットには肝臓に害を与える成分が含まれているため、使用量や使用期間などに注意して摂取しましょう。
2 皮膚の炎症を抑える薬草
コルツフットの葉には殺菌作用があるとされており、古くは葉の成分は皮膚の炎症に使用されていました。また、花の部分においても皮膚の炎症を抑えるとされ、湿布として使われていました。
ただ、コルツフットには毒性のある成分が含まれているため使用が禁止とされている国もあるほどです。そのため、現在においての利用法としてはおすすめしません。
コルツフットのよくある質問
コルツフットには肝臓毒性成分「ピロリジジンアルカロイド」が含まれています。この成分は沸騰させることで破壊されるといわれていますが、ハーブティーを摂取する際は期間や用量に配慮の必要があります。
コルツフットの花はたんぽぽとよく似ていますね。ですが、葉を見るとたんぽぽとは異なり、ふきに似ています。そのため、日本では「ふきたんぽぽ」として知られています。
コルツフットは早春の花といわれ、一月から三月頃に花を咲かせます。
まとめと研究情報
今回はコルツフットについて解説しました。
コルツフットには鎮咳・去痰作用やアンチエイジング、腸内環境を整える作用など、身体によい効能があることがわかりました。この記事では自宅でできるコルツフット ハーブティーの作り方を紹介し、また摂取上の注意点についてもお伝えしました。
コルツフットについて興味のある方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
おさらい
【効果】
- 鎮咳・去痰作用
- アンチエイジング
- 腸内環境を整える作用
【注意点・副作用・禁忌】
- コルツフットには肝臓に害を与える成分が含まれているため、摂取する際には使用量や使用期間などに注意しましょう。
- 妊娠中や授乳中の方、お子様は摂取を控えましょう。
- キク科のアレルギーがある方も摂取を避けましょう。
【おすすめの取り方】
- ハーブティー
研究情報(エビデンス)
下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。
Tussilago farfaraから分離された4つのカフェオイルキナ酸の鎮咳、去痰、および抗炎症活性
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26439905/
コルツフットがクロロゲン酸やカフェオイルキナ酸と同定され、特に化合物58が咳鎮静に効果があることを示しています。混合物の場が7.2%咳抑制し、去痰、抗炎症も効果がありました。カフェオイルキナ酸と混合物はFTF有効成分として相乗的な効果を示唆する結果となっています。
ツシラゴファルファラLから調製した酢酸エチル画分の神経保護作用および抗酸化作用
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15744068/
コルツフットの花芽は気管支炎や喘息の伝統的治療に用いられ、抗炎症・抗酸化作用を持つことが示されました。神経損傷を抑制し酸化ストレスを軽減するため、神経変性疾患管理に可能性があることも示唆されています。
そのパワーを活かした、「自宅で出来る&お腹が減らない」最強のハーブファスティングもオススメなので、興味があれば参考にしてみてください。