キャットニップはシソ科イヌハッカ属の多年草です。キャットニップの語源は、英語のcat(ネコ)nip(噛む)に由来し、西洋ではネコが大好きなハーブとして知られています。
キャットニップの歴史は古代ローマでは2000年も前からハーブティーとして親しまれ、学名にあるNepetaは、古代ローマにおけるキャットニップの特産地ナペティ(napeti)という町の名前に由来しています。
今回の記事では、
- キャットニップの効能を知りたい
- 副作用など注意点はある?
- キャットニップのおすすめの摂取方法を知りたい
など、キャットニップについての基本情報からお楽しみまでをわかりやすく解説しています。
また、キャットニップのハーブティーの淹れ方や、簡単にできるアレンジレシピなどのお役立ち情報も紹介してますので、ぜひ参考にしてくださいね。
ハーブについてもっと詳しく知りたい方は、ハーブを使った最強ファスティングを定期的に実践しているハーブマニアが書いているこちらの記事を参考にしてみてください。
キャットニップの基本情報
名称 | キャットニップ |
英名 | Catnip |
学名 | Nepeta cataria |
和名 | イヌハッカ、チクマハッカ |
分類 | シソ科イヌハッカ属 |
原産地 | ヨーロッパ・南西アジア |
成分 | シトロネロール、チモール、ビタミンC、ネペトール、アクチンダイン など |
使用部位 | 葉、茎 |
代表的な作用 | 鎮静作用、発汗、解熱、抗痙攣、月経促進 など |
禁忌、注意事項 | 妊娠中・授乳中の人や、小さなお子さんは使用を避けましょう。 |
利用法 | ハーブティー、バーブバス など |
学名のネペタ(Nepeta)にはさまざまな品種がありますが、ハーブとしての効能がある種類がキャットニップです。一方で、観賞用の品種はキャットミントとして知られています。
ネコがキャットニップを噛んでいるとリラックス効果があらわれ、うっとりとしてくるのだそうです。
キャットニップは初夏にかわいらしいお花を咲かせ、ガーデニング初心者にも育てやすいハーブといわれています。ただし、ネコを誘因する成分が含まれているため、お庭に植えるときはせっかくのガーデニングを荒らされてしまわないよう注意しましょうね。
キャットニップの効果・効能・作用を解説
キャットニップには、自律神経の調整やリラックス効果、風邪の予防などのたくさんの効能があります。
- 自律神経を整える
- リラックス効果
- 風邪の予防
ここではキャットニップの代表的な効能について説明します。
効果①:自律神経を整える
キャットニップには自律神経の乱れを整える働きがあります。
精油成分に含まれるシトロネロールには鎮静作用があり、緊張状態にある交感神経を緩和させて、副交感神経の働きをサポートします。
交感神経と副交感神経をバランスよく働かせることで心身の状態が整うのです。
効果②:リラックス効果
キャットニップにはリラックス効果があります。
効果①で紹介したシトロネロールには、不安な気持ちや緊張感から心を落ち着かせてくれる働きがあります。
心の疲れを感じる時や不安で眠れない夜などには、ハーブティーなどでほっと一息ついてみてはいかがでしょうか。
効果③:風邪の予防
キャットニップには風邪の予防に効果があります。
成分としてビタミンCが豊富に含まれるため、免疫力を上げてウイルスへの抵抗力を高めます。また、風邪をひいてしまっても、失ったビタミンCを積極的に摂取することで早く回復できます。
キャットニップの副作用や注意事項、禁忌など
妊娠中・授乳中の人や、小さなお子さんは使用を避けましょう。
キャットニップのハーブとしての使い方
キャットニップは、ハーブティーとして楽しんだり、スープやサラダに添えてアレンジすることで美味しく摂取できます。
1 ハーブティー
キャットニップの成分を摂取するには、ハーブティーがおすすめです。
【キャットニップのハーブティーの淹れ方】
沸騰したお湯(カップ一杯分)に、キャットニップの茶葉(ティースプーン一杯分)を入れて、好みの濃さにより3分から5分ほど蒸らしてからいただきます。
キャットニップのハーブティーはミント系のさわやかな味わいです。ミントといっても刺激が少ないため飲みやすく、お気に入りの茶葉とのブレンドするのもおすすめですよ。
2 お料理のアレンジとして
キャットニップはスープやサラダとして美味しく摂取できます。
たとえば、スープには葉の部分、サラダには新芽をちょこっと取り入れることで、キャットニップのハーブとしての成分を手軽に摂取できます。
また、キャットニップ特有のミント系の風味は、ソースの香りづけとしても合わせやすくおすすめですよ。
キャットニップのよくある質問
キャットニップにはネペタラクトンという成分が含まれており、ネコを誘因してリラックスさせる効果があるためです。
キャットニップとマタタビは効果が似ているものの、キャットニップの方がマタタビと比較して効果が弱いため安全性が高いといわれています。
キャットニップは耐寒性があり、明るい場所でも日当たりの良くない環境でも育ちます。また、土壌も選ばないため、ガーデニング初心者にも育てやすいハーブです。
まとめと研究情報
今回はキャットニップについて解説しました。
キャットニップには自律神経を整える効果やリラックス効果、風邪の予防など、身体によい多くの効能があることがわかりました。そして、自宅で簡単にできるキャットニップの摂取方法や、ハーブティーの作り方についても紹介しました。
キャットニップについて興味のある方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
おさらい
【効果】
- 自律神経を整える
- リラックス効果
- 風邪の予防
【注意点・副作用・禁忌】
妊娠中・授乳中の人や、小さなお子さんは使用を避けましょう。
【おすすめの取り方】
- ハーブティー
- お料理のアレンジとして
研究情報(エビデンス)
下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。
マウスにおけるキャットニップ(ネペタカタリア)の急性および長期投与の行動効果
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/8588288/
キャットニップの研究では、急性および長期の投与により、オープンフィールドで観察された飼育頻度と移動頻度の両方が増加することが示されています。マウスに対して、急性・長期の投与で行動に変化があり、急性投与は立ち上がりや運動頻度増加、幻覚への感受性上昇しました。長期投与は耐性形成、幻覚への感受性増加する結果となっています。
黄色ブドウ球菌の付着と酵素産生に対するカタリア菌抽出物の効果
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11738350/
キャットニップの研究では、真菌およびグラム陽性細菌に対して抗菌活性を有することが示されています。研究では特に、DNAse、サーモヌクレアーゼ、リパーゼの産生を阻害し、付着性を減少させる影響が見られました。
そのパワーを活かした、「自宅で出来る&お腹が減らない」最強のハーブファスティングもオススメなので、興味があれば参考にしてみてください。