カレンデュラはキク科カレンデュラ属の一年草で、語源はラテン語で「月の最初の日」という意味の「calendae」に由来しています。
日本ではキンセンカ(金盞花)という和名でお馴染みの花です。オレンジや黄色などの暖色系の色やその形が金色の盃(金盞)と似ているため、その名が付けられたといわれています。
今回の記事では、
- ハーブとしてのカレンデュラの効能を知りたい
- カレンデュラを摂取する際の注意点は?
- カレンデュラのおすすめの摂取方法を知りたい
など、カレンデュラについての基本情報からお楽しみまでをわかりやすく解説しています。
また、カレンデュラのハーブティーについてや、カレンデュラの精油を使った癒され方法などのお役立ち情報も紹介してますので、ぜひ参考にしてくださいね。
ハーブについてもっと詳しく知りたい方は、ハーブを使った最強ファスティングを定期的に実践しているハーブマニアが書いているこちらの記事を参考にしてみてください。
カレンデュラの基本情報
名称 | カレンデュラ、キンセンカ、ポットマリーゴールド |
英名 | Pot marigold |
学名 | Calendula officinalis |
和名 | キンセンカ、トウキンセンカ |
分類 | キク科カレンデュラ属(キンセンカ属) |
原産地 | 地中海沿岸 |
成分 | フラボノイド、カロテノイド、カレンデュリン、カロチン、サポニン、多糖類、ステロール、トリテルペノイド、ルティン、アルファ・ターチェニール、フィトステロール、粘液質、精油成分、ステロイド化合物 など |
使用部位 | 葉、花 |
代表的な作用 | 皮膚細胞・粘膜の再生、女性ホルモン作用、殺菌、抗炎症、発汗、解熱、利尿、害虫の抑制 など |
禁忌、注意事項 | 妊娠中の人は使用を避けましょう。 キク科アレルギーの人は使用を控えましょう。 |
利用法 | ハーブティー、料理、スキンケア、アロマ など |
カレンデュラは世界に20種類ほどの品種があり、ヨーロッパでは古くから薬草や食用花として親しまれ、その効能からメディカルハーブとして利用されてきました。
花の色はオレンジや黄色の明るい暖色系で、日本では一年草として栽培されています。耐寒性があるため、秋に種をまくと初夏には花を咲かせ、ガーデニングビギナーにも育てやすい植物です。
日本ではキンセンカとして知られ、主に観賞用植物として親しまれています。カレンデュラの日本一の産地である南房総では、毎年満開を迎える時期に多くの観光客が訪れ、春の風物詩を楽しんでいます。
カレンデュラの効果・効能・作用を解説
カレンデュラには、皮膚や粘膜の修復作用、女性ホルモン作用、害虫抑制などのたくさんの効能があります。
- 皮膚や粘膜の再生
- 女性ホルモン作用
- 害虫の抑制
ここではカレンデュラの代表的な効能について説明します。
効果①:皮膚・粘膜の再生
カレンデュラは皮膚細胞の再生や、皮膚の炎症を抑える効果があります。
成分に含まれるフラボノイドやカロテノイドは、皮膚細胞の再生を促します。また、カロチンやサポニンは、傷ついた皮膚や粘膜を修復し保護します。
カレンデュラは「皮膚のガードマン」と呼ばれ、皮膚炎や湿疹などでダメージを受けた皮膚の再生に効果的に働きます。
効果②:女性ホルモンのバランス調整
カレンデュラは女性ホルモンのバランスを整える効果があります。
成分に含まれるフィトステロールには、女性ホルモンの働きを助ける働きがあります。これにより生理痛や月経不順、更年期などの女性特有の悩みに効果的に働きかけます。
効果③:害虫の抑制
カレンデュラには、害虫の発生を抑制する効果があります。
土には植物の根に入り込みダメージを与える害虫がいます。カレンデュラに含まれる成分アルファ・ターチェニールという成分は害虫の抑制に効果があり、さらにその成分はカレンデュラの根に含まれているため、土に潜む害虫から土壌環境を守るといわれています。
カレンデュラは観賞目的だけでなく、大切な花壇や家庭菜園での害虫の発生を防ぐためにも植えられています。
カレンデュラの副作用や注意事項、禁忌など
妊娠中の人は使用を避けましょう。また、キク科アレルギーの人も使用を控えましょう。
カレンデュラのハーブとしての使い方
カレンデュラは、ハーブティーとして楽しめるほか、エッセンシャルオイルを利用して手軽に日常生活に取り入れられます。
1 ハーブティー
皮膚細胞の再生に効果的なカレンデュラは、ハーブティーをいただくことで効果的に成分を摂取できます。
【カレンデュラ ハーブティーの淹れ方】
沸騰したお湯(カップ一杯分)に、カレンデュラの茶葉(ティースプーン一杯分)を入れて、好みの濃さにより5分から7分ほど蒸らしてからいただきます。
お気に入りの茶葉とブレンドしたり、はちみつなど加えてアレンジしても美味しくいただけますよ。
2 エッセンシャルオイル
カレンデュラはその香りの良さから、エッセンシャルオイルとして使うのもおすすめです。たくさんの効能のある成分を香りから摂取できるため、いつでも癒しの空間を作れますよ。
外出の際にはマスクやハンカチに精油を一滴ほど含ませておけば、お出かけ中もほのかな香りを楽しめます。ご自宅ではディフューザーを使えば、ゆったりとした気分で効果を感じられるでしょう。
カレンデュラのよくある質問
日本では観賞用として知られているキンセンカですが、ヨーロッパでは古くからハーブとして親しまれてきました。ハーブティーやサラダ、薬草などに利用され、多くの効能があります。
カレンデュラは日本ではキンセンカとして知られますが、マリーゴールドとは別の植物です。色や形などとてもよく似ているのですが、異なる葉の形で区別できます。
カレンデュラは耐寒性があるため、外での栽培にも冬を越す準備は必要ないといわれています。
まとめと研究情報
今回はカレンデュラについて解説しました。
カレンデュラには皮膚・粘膜の再生や女性ホルモン作用、害虫の抑制など、多くの効能があることがわかりました。そして、自宅で簡単にできるカレンデュラの摂取方法として、ハーブティーの楽しみ方や、日常へのエッセンシャルオイルの取り入れ方についても紹介しました。
カレンデュラについて興味のある方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
おさらい
【効果】
- 皮膚・粘膜の再生
- 女性ホルモン作用
- 害虫の抑制
【注意点・副作用・禁忌】
- 妊娠中の人は使用を避けましょう。
- キク科アレルギーの人は使用を控えましょう。
【おすすめの取り方】
- ハーブティー
- エッセンシャルオイル
研究情報(エビデンス)
下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。
皮膚の老化と戦うためのゼラニウム/カレンデュラエッセンシャルオイルを閉じ込めたエタノール性脂質小胞クリームの局所送達
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34552986/
カレンデュラの研究では、ゼラニウムエッセンシャルオイルとカレンデュラエッセンシャルオイルを含む小胞クリームの年齢に逆らう効果を評価しました。小胞クリームは高い抗酸化能力と日焼け止め効果を示し、皮膚透過性も確認されました。エッセンシャルオイルを含む小胞クリームは皮膚の老化と戦う可能性があり、有望な製剤としての可能性が示されました。
雌ラットのアンドロゲン誘発多嚢胞性卵巣症候群モデルに対する水アルコールカレンデュラオフィシナリス抽出物の効果
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35845946/
カレンデュラの研究では、高用量カレンデュラオフィシナリス抽出物を投与した治療群では改善傾向が見られました。PCOS群と対照群・偽群の比較で、PCOS群はグルコース、インスリン、テストステロン、MDA濃度が増加し、LH濃度、抗酸化能、卵胞関連の要素が減少していました。しかしカレンデュラオフィシナリス抽出物を投与した治療群では改善の傾向がみられる結果が出ています。
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