クローブはチョウジノキの花つぼみから作られるハーブです。チョウジノキはモルッカ諸島(インドネシア)原産のフトモモ科フトモモ属で、樹高は高いもので10m~15mにも成長します。
ハーブとして使用される部位はチョウジノキの花つぼみで、開花直前のつぼみを乾燥させて、生薬やスパイスなどとして使われます。
今回の記事では、
- クローブの効果や効能を知りたい
- 摂取する際の注意点は?
- クローブおすすめの摂取方法を知りたい
など、クローブについての基本情報からお楽しみまでをわかりやすく解説しています。
また、クローブのハーブティーの淹れ方や、簡単にできるクローブを使ったアレンジレシピなどのお役立ち情報も紹介してますので、ぜひ参考にしてくださいね。
ハーブについてもっと詳しく知りたい方は、ハーブを使った最強ファスティングを定期的に実践しているハーブマニアが書いているこちらの記事を参考にしてみてください。
クローブの基本情報
名称 | クローブ |
英名 | clove |
学名 | Syzygium aromaticum |
和名 | チョウジ(丁子)、チョウコウ(丁香) |
分類 | フトモモ科フトモモ属 |
原産地 | インドネシアのモルッカ諸島 |
成分 | オイゲノール、フラボノイド、カリオフィレン など |
使用部位 | つぼみ |
代表的な作用 | 抗酸化作用、鎮痛効果、抗菌効果、血行促進作用、消化促進作用、殺虫作用 など |
禁忌、注意事項 |
|
利用法 | ハーブティー、料理、芳香剤 など |
クローブはフランス語の「Clou(釘)」が語源とされ、つぼみの形が釘に似ていることに由来しています。
独特のスパイスを感じさせる甘く濃厚な香りは、ハーブティーや料理、アロマや香水として幅広く親しまれています。クローブは、あのクレオパトラも魅せられたお気に入りの香りだったそうですよ。
日本でも東大寺の正倉院宝物として蔵められており、クローブが奈良時代にはすでに渡来し、お香のほか、薬や魔よけとして用いられたといわれています。
クローブの効果・効能・作用を解説
クローブの主成分はオイゲノールという精油成分です。アンチエイジング効果や胃腸の調子を整える作用、鎮痛効果・抗菌効果などのたくさんの効能があります。
- アンチエイジング効果
- 胃腸の調子を整える作用
- 鎮痛効果・抗菌効果
ここではクローブの代表的な効能について説明します。
効果①:アンチエイジング効果
一つめに紹介するクローブの効能は、アンチエイジング効果です。
成分として含まれるオイゲノールは抗酸化作用に優れており、身体や血管の老化を防ぐ作用があります。
身体や血管の老化を防止することで動脈硬化を防ぎ、シミやシワなどの年齢を重ねるにつれて増える肌トラブルにも効果的に働きかけます。
効果②:胃腸の調子を整える作用
二つめに紹介する効果は、胃腸の調子を整える作用です。
効果①で紹介したオイゲノールには、消化を促進して胃腸の働きをサポートする働きがあります。クローブは漢方において生薬「チョウジ」として使われ、消化不良や下痢、冷えからくる腹痛などの症状にも効くとされています。
また、クローブは消化を促進するだけではく口臭予防にもなるため、食後のハーブティーとして楽しみながら摂取するのもおすすめですよ。
効果③:鎮痛効果・抗菌効果
最後に紹介する効能は、鎮痛・抗菌効果です。
成分のオイゲノールの持つ鎮痛効果には、歯の痛みや歯肉炎を緩和する効果があります。また、殺菌力の高さから実際の歯科医療の現場でも使われています。
クローブは「歯医者さんのハーブ」とも呼ばれているんですよ。
クローブの副作用や注意事項、禁忌など
妊娠中・授乳中の方は使用を避けましょう。また、料理のスパイスとして使う際は、香りが主張し過ぎないよう量を調整しながら使うことをおすすめします。
クローブのハーブとしての使い方
1 ハーブティー
クローブのハーブティーは、消化を促進し、口の中をさっぱりとする清涼感もあるため、食後のひとときにおすすめです。
【クローブ ハーブティーの淹れ方】
沸騰したお湯(カップ一杯分)にクローブを3粒から5粒ほど入れます。好みの濃さにより3分から5分ほど蒸らしてからいただきます。
淹れる前にあらかじめクローブを半分に折って香りを調整したり、お気に入りの茶葉のブレンドや、レモンやはちみつを加えたりと、お好みでアレンジをして楽しんでくださいね。
2 料理のスパイスとして
クローブは料理のスパイスとして手軽に摂取できます。
パウダー状のクローブはハンバーグやミートボールの香辛料として、ホールのクローブはブロック肉や玉ねぎなどに刺して香りづけをして煮込めば、スパイス香るワンランク上の一品に仕上がります。
さらに、クローブはお肉の臭みを抑える効果があることも、ぜひ紹介したいメリットの一つです。
ただ、香りが強いため、クローブを料理に使う際には量に注意が必要です。また、ホールのクローブを使用の際は、食べる前に取り除くことを忘れないようにしましょうね。
クローブのよくある質問
チョウジノキの花は、開花するとせっかくの香りが弱まってしまうためです。
ホールのクローブは香りや刺激が強いため、食べる前に料理から取り除くようにしましょう。
クローブはホール・パウダどちらのタイプも、大手加工食品メーカーから販売されています。
まとめと研究情報
今回はクローブについて解説しました。
クローブにはアンチエイジング効果や胃腸の調子を整える作用、鎮痛・抗菌効果など、身体によい多くの効能があることがわかりました。そして、自宅で簡単にできるクローブの摂取方法として、ハーブティーの楽しみ方や、お料理のスパイスとしてのアレンジ方法についても紹介しました。
クローブについて興味のある方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
おさらい
【効果】
- アンチエイジング効果
- 胃腸の調子を整える作用
- 鎮痛・抗菌効果
【注意点・副作用・禁忌】
- 妊娠中・授乳中の方は使用を避けましょう。
- 料理に使用する際は使いすぎに注意しましょう。
【おすすめの取り方】
- ハーブティー
- 料理のスパイスとして
研究情報(エビデンス)
下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。
未カプセル化およびカプセル化クローブ(Syzygium aromaticum、L.)エッセンシャルオイルの抗菌および抗酸化活性
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30409582/
クローブの研究では、クローブのエッセンシャルオイルに抗菌作用があることが示されています。クローブエッセンシャルオイルの抗菌性と抗酸化能の抽出、カプセル化を評価した結果、クローブ油は多様な病原菌に対し効果を示し、カプセル化した油は強力な抗菌効果を持つことが実証された。
メタボリックシンドロームの成分としての脂肪肝および脂質異常症に対するクローブ油およびオイゲノールマイクロエマルジョンの保護効果
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24611461/
クローブの研究では、高フルクトースを与えられたラットにおいて、クローブ精油とオイゲノールを含むマイクロエマルジョンの効果見られまれましたクローブ油は脂質異常症や肝機能障害が改善され、心血管疾患予防に役立つ可能性を示唆しています。
そのパワーを活かした、「自宅で出来る&お腹が減らない」最強のハーブファスティングもオススメなので、興味があれば参考にしてみてください。