ハーブの効果と効能

レモンピールは風邪のひきはじめにいい?!副作用はある?

レモンピールは、レモンの果皮を乾燥させたもので、ハーブティーにするとほんのりレモンの香りがするハーブです。血管を強くする働きがあることから、動脈硬化の予防や静脈瘤の予防に役立ちます。

レモンの原産はインド北部・ヒマラヤ辺りと考えられており、古代エジプトでも抗菌作用が知られ、防腐剤や食中毒の解毒剤として利用されていました。また古くからフランスやイギリスでは、風邪のひきはじめにレモンにお湯、砂糖を加えて飲まれてきました。

日本でのレモン栽培は明治6年から。明治31年頃になると国内主産地となる広島県でも栽培が行われるようになりました。レモンの皮を使うレモンピールは無農薬・ノーワックスものが安心ですので国産レモンが喜ばれます。

  • レモンピールの効果・効能を知りたい
  • レモンピールのお勧めの使い方を知りたい
  • レモンピールの副作用・禁忌を知りたい

この3点を重点的に解説します。

ハーブについてさらに詳しく知りたい方は、ハーブを使った最強ファンスティングを定期的に実践しているハーブマニアが書いているこちらの記事をどうぞ!
>>最強のハーブファスティングとは?

レモンピールの基本情報

名称  レモンピール
英名  Citrus limon
学名  Citrus limon
和名  檸檬(レモン・ネイモウ)、リモーネ、シトロン
分類  ミカン科ミカン属/常緑低木
原産地  インドのアッサム地方
主要成分 (100g当たり) フラボノイド、ビタミンA、B1、B2、B3、C、粘液質、精油、クマリン
使用部位  果皮
代表的効能  抗酸化、解熱、利尿、食欲増進、殺菌、抗リウマチ、抗バクテリア、刺激、血管強化
利用法    ハーブティー、ホームケア、バス、芳香浴、料理

少し苦味を感じさせる爽やかな香りが特徴のレモンピール。レモンの皮の砂糖漬けなどは製菓材料としても利用され、ハーブティーの香り付けにも使われています。芳香成分の働きからリフレッシュや集中力アップ血行を促進し体を温める働きも期待されます。

ちなみに日本でのレモン栽培は明治6年から。明治31年頃になると国内主産地となる広島県でも栽培が行われるようになりました。現在は輸入レモンが多いですが、食の安全面などから国内産レモンの需要が増えています。

レモンピールの効果・効能・作用を解説

効果①:体の調子を整える

レモンピールティーは風邪予防・発熱に役に立ちます。殺菌・抗菌・解熱作用があり、風邪の初期症状・発熱時のケアに適していて、ヨーロッパでは風邪をひいた時に飲むお茶の定番として親しまれています。

ビタミンCを含み、疲労回復効果もありますので、風邪予防にも役立ちます。ハーブティーは少しハチミツを加えてホットで飲むと飲みやすいです。

効果②:食欲不振・胸焼けに

レモンピールのハーブティーは胃の活動を促進します。それによって食欲不振や胸焼けの解消に役立ちます。

爽やかで受け入れやすい香りですので夏バテの時などにもよく利用されます。食欲不振の時は食事をする前にハーブティーを飲むとスッキリして、食事が進みます。

効果③:冷え性・静脈瘤に

レモンピールは静脈や血管、毛細血管を強くする働きがありますので、レモンピールは静脈瘤予防や打ち身の治りを早めるのにも有効とされています。

また末梢血管への血流を促す働きもあり冷え性、特に末端冷え性の方にも適しています。さらに利尿効果もありむくみ効果にも役立ちます。

血行不良・冷え・むくみ自体はもちろんのこと、それらに起因する不調(頭痛・めまい・倦怠感など)の緩和効果も期待できます。毒素排泄促進(デトックス)、関節炎やリウマチにも有効と言われています

その他の効果・作用

レモンピールはリフレッシュ効果、集中力アップ、アレルギーの軽減、ダイエット効果、美肌効果など幅広い効果・効能があります。

レモンピールの副作用や注意事項、禁忌など

通常の使用の範囲では安心して使えるハーブです。妊娠中・授乳中の使用に関しては、問題は確認されていないものの、最終的な安全性は確立されていません。レモンの果皮は光毒性が知られていますが、経口摂取の場合は予測されません。

急性の痛みがある場合は使用を避けましょう。
稀に光過敏症を起こすことがありますので、肌の弱い方やお子様は注意が必要です。

レモンピールのハーブとしての使い方

レモンピールのおすすめの利用法としては、ハーブティー、ハーバルバス、ハーブチンキ、湿布、スチーム吸引、手作り化粧品、料理に幅広く使います。

主な利用方法はハーブティーとハーバルバスですが、それぞれ詳しく解説します。

ハーブティー(摂取方法1)

レモンピールティーは殺菌・抗菌・解熱作用があり、風邪の初期症状・発熱時のケアに適しています。

一日3~4杯を目安に毎日習慣にしてお飲みいただくと効果を実感しやすいです。

シングルハーブティーとして

レモンピールは固めのハーブなので抽出時間は5分以上置いてください。
単品で飲む場合は、浅めのティーカップ1杯(180cc)に対して、ティースプーン1杯程度が目安です。

たっぷりのレモンピールにハチミツを加えてホットレモンティーにしていただくのもおすすめです

ブレンドにおすすめのハーブ

静脈瘤・・・ジャーマン・カモミール、イチョウ、ビルベリー
食欲不振・・・レモングラス、ジュニパー
解熱・・・マルベリー

レモンピールの爽やかな香りは、あらゆるハーブと相性が良いのでブレンドハーブティーとして楽しんで頂けます。

レモン系ハーブ(レモングラス、レモンバームなど)やミント、ローズヒップやラベンダーなど色々なハーブとの組み合わせをお楽しみください。

入浴剤として(摂取方法2)

レモンピールをお湯にいれ入浴剤として用いることで、血行促進によって体をしっかりと温める効果や殺菌・デオドラント効果等が期待出来ます。

脂性肌の方や体のニキビが気になる方に適していますし、爽快感のある香りによるリフレッシュ・意識をハッキリさせる働きもあるので朝風呂にもオススメです。

無農薬・ノーワックスものであれば絞ったあとの生のレモンの皮を袋に入れて入浴剤にすることもできます。乾燥させていないものでも利用できますし、果実全体を輪切りにして浴槽に浮かべる方法もあります。

レモンピールのよくある質問

レモンピールの香りはどんな効果があるのですか?

レモンピールには柑橘系に多い芳香成分「リモネン」が含まれています。「リモネン」は精神面に対しての効果があり、また、爽快感のあるスッキリとした香りでリフレッシュ効果に優れています。頭がリフレッシュされ気分がスッキリするのでお仕事やお勉強など、集中したいときにピッタリです。

レモンピールの特徴は?

レモンピールの特徴はレモンの果皮を乾燥させたもので、リフレッシュタイムにピッタリな爽やかなレモンの香りと、ほろ苦さが特徴的です。熱がこもったときや、食欲がない時にもおすすめです。

レモンピールとレモンの違いは何ですか?

レモンスライスは果肉部分も一緒にドライフルーツにしているので、果肉部分の酸っぱさを感じます。レモンピールの方は酸味はレモンスライスほど感じられませんが、こちらの方がレモンの爽やかな香りを強く感じられます。

まとめと研究情報

レモンピールは、血管を強くする働きがあることから、動脈硬化の予防や静脈瘤の予防に役立ちます。また、体の調子を整え、食欲不振・胸焼け時に使えます。無農薬・ノーワックスのものが安心ですね。

おさらい

【効果】

  • 体の調子を整える
  • 食欲不振・胸焼けに
  • 冷え性・静脈瘤に

【注意点・副作用・禁忌】

  • 急性の痛みがある場合は使用を避ける

【摂り方】

  • 入浴剤として
  • スキンケアに

研究情報(エビデンス)

下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。

柑橘類の皮は癌を予防します

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30466983/

要約

この研究は、柑橘類の果皮が抗がん性を持つことを示すものです。特にC. reticulataの果皮抽出物とエッセンシャルオイルはがん細胞に対して活性を示し、in vivo実験ではがんからマウスを保護しました。柑橘類の果皮には抗がん成分である揮発性物質(エッセンシャルオイル、リモノイド)と不揮発性物質(主にポリメトキシフラボン)が含まれています。この研究は、柑橘類の果皮をがん予防食品や抗がん剤として再活用する可能性を提案しています。

エチレングリコール誘導尿石ラットにおけるレモン果皮抽出物と柑橘類バイオフラボノイド製剤による尿中結晶阻害タンパク質および炎症性遺伝子の制御

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27241030/

要約

この研究は、高シュウ酸尿症ラットにおいて柑橘類バイオフラボノイド(CB)とレモンピール(LP)抽出物の効果を調査しました。CBおよびLPの投与は、尿中の結石形成因子を正常化し、腎保護特性を示しました。腎臓のタンパク質発現や炎症性メディエーターの発現も調整され、結晶誘発性腎障害からの保護を提供しました。これは尿路結石予防や治療においてCBとLPが有望であることを示唆しています。

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