イランイランは、和名でイランイランノキと呼ばれます。分類はバンレイシ科イランイランノキ属です。原産地は、コモロ諸島、マダガスカル、インドネシアなど。熱帯アジア原産の樹木で、成長すると高さは10メートル以上に達します。
イランイランの香りは有名なフレグランスの「シャネルの5番」の主成分のひとつにもなっています。オリエンタル調の甘い香りが特徴で、ロマンチックな雰囲気を演出してくれる効果もあります。
今回の記事では、
- イランイランの効果について知りたい
- イランイランの副作用はあるのか
- イランイランのおすすめの楽しみ方を教えてほしい
これらの疑問に対してお答えします。
ハーブを使った最強ファスティングを定期的に実践しているハーブマニアがまとめましたので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
オリエンタル調の甘い香りが特徴のイランイランは、自然の治療薬としても知られており、抗うつ薬、消毒効果、抗鎮痙、抗鎮静として長い間使用されてきました。是非、参考にしてみてください。
イランイランの基本情報
名称 | イランイラン |
英名 | Ylang-ylang、Ilang-ilang、Alang-ilang。 |
学名 | Cananga odorata |
和名 | イランイランノキ |
分類 | バンレイシ科イランイランノキ属 |
原産地 | コモロ諸島、マダガスカル、インドネシアなど |
主要成分 (100g当たり) | ゲルマクレンD(~25%)、α-ファルネセン(~15%)、β-カリオフィレンetc |
使用部位 | 花 |
代表的効能 | 鎮静作用、神経強壮、抗うつ作用、催淫など 血流の循環を良くし、神経系をリラックスさせ、気分を高揚させる効果があります。 |
利用法 | 寝具や衣類にスプレーして心を静めて快眠に。 |
イランイランという名はフィリピンの言葉であるタガログ語「ilang-ilang」が由来であり、「花の中の花」という意味を持っています。
香水の原料になるイランイランは、甘く官能的な香りがして「シャネルの5番」の主成分のひとつです。ココ・シャネルは、「女性そのものを感じさせる、女性のための香水」としてシャネルの5番を作ったのです。
またイランイランオイルは、血流の循環を良くし、神経系をリラックスさせ、気分を高揚する効果があります。自然の治療薬としても知られており、抗うつ薬、消毒効果、抗鎮痙、抗鎮静として使用されてきました。
その他にも、イランイランオイルは食品や飲料の香料、防腐剤として使用されることがあります。
使用するうえで注意することは、過剰な量の使用をすると、頭痛や吐き気を引き起こす場合があることです。
イランイランの効果・効能・作用を解説
イランイランの効果は緊張を和らげたり、リラックス効果があります。イランイランの甘い花の香りは、鎮静作用や抗うつ作用に優れ、ストレスや緊張から解放するという効果効能があります。
その中で代表的な
- 緊張を和らげるリラックス効果
- 肌・髪の健康効果
- 誘眠作用
の3つについて詳しく解説します。
効果①:緊張を和らげるリラックス効果
イランイランの甘く濃厚な香りは精神的な緊張を和らげ、鎮静作用や抗うつ作用に優れ、ストレスや緊張から解放し、幸福感を得られます。
イライラや疲労を感じるとき、イランイランオイルの匂いをかぐことで、精神のリラックスや気分の高揚を手助けしてくれます。そのため軽度なうつ病の治療薬としても使われています
過度な緊張や不安、怒りを感じる時に心を落ち着かせ、気持ちをリラックスさせてくれます。 また気持ちを高揚させ、喜びや幸福感の感情をもたらしてくれる香りでもあります。 アロマディフューザーで香りを拡散し芳香浴をすると良いでしょう。
効果②:肌・髪の健康効果
イランイランオイルは皮膚の老化や刺激を防ぎます。ココナッツオイルなどのキャリアオイルを1〜2滴混ぜて、顔にぬりマッサージします。
イランイランは皮脂バランスの調整しますので、スキンケアにも効果的です。皮脂の分泌を調整する作用があるので、脂性肌にも乾燥肌にもおすすめです。頭皮やヘアケアなど、髪のお手入れにも役立ちます。
髪の健康に効果があります。ココナッツオイルなどのキャリアオイルで希釈したイランイランオイルで頭皮をマッサージすることで、健康的な髪、抜け毛、ふけを対策することができます。
効果③:誘眠作用
イランイランの香りには自律神経を安定させ、ストレスを軽減させたり、抗うつ作用を発揮する効果があります。
また、鎮静効果があるためストレス、過呼吸、不眠症などにも有益です。誘眠作用も持ち、眠れないときにも効果的です。
誘眠作用があるため、眠りにくい人は寝室にイランイランのアロマを置くことをおすすめします。香りが強いので、ほのかに香らせるとリラックス効果が高まります。
その他の効果・作用
・イランイランは月経前症候群(PMS)症状の軽減に役立ちます。イランイランオイルとラベンダーオイルを混ぜ、首の後ろと腹部にぬります。
・イランイランの精油によって、血圧の低下が認められたという研究報告があります。
・心臓の健康 イランイランオイルは血流を良くし、炎症を抑えることが出来るため心臓の健康をサポートします。イランイランオイルとキャリアオイルを混ぜ、心臓付近をマッサージします。
イランイランの副作用や注意事項、禁忌など
皮膚にぬる場合は、パッチテストを行ってから使用してください。
ただし、過剰な量を使用をすると、頭痛や吐き気を引き起こす場合がありますので注意してください。
血圧の薬を服用している方や心臓病の方は使用する前に医師に相談してください。
高品質で少量のイランイランオイルの使用であれば、授乳中、妊娠中の女性や子供でも安全とされています。
イランイランのハーブとしての使い方
イランイランは、香りに特徴のあるハーブです。リラックス効果などを得るために、具体的な使い方を解説します。
匂いをかぐ
1.香りを部屋に拡散させる。
甘く官能的な香りは、香水の原料にもなることから「パフュームツリー」とも呼ばれます。寝室にディフューザーで拡散させたり、ベッドシーツに数滴落として香りを楽しみます。
イランイランには鎮痛作用や抗うつ作用があるため、心を落ち着かせてリラックスしたい時にぴったりです。
2.直接匂いをかぐ
イランイランは誘眠作用も持ち、眠れないときにも効果的です。 ただし香りが強いので、ほのかに香らせるのがポイントです。
イランイランのよくある質問
イランイランの香りは甘く濃厚です。 フローラルノートやオリエンタルノートという香りの種類に当てはまります。
鎮静、神経強壮、抗うつ、催淫など過度な緊張や不安、怒りを感じる時に心を落ち着かせ、気持ちをリラックスさせてくれます。 また気持ちを高揚させ、喜びや幸福感を感じられる香りです。
まとめと研究情報
イランイランの甘い花の香りは、鎮静作用や抗うつ作用に優れ、ストレスや緊張から解放し、幸福感をもたらしてくれます。眠れないときにも効果的に働きます。
ただし香りが強いので、ほのかに香らせるのがポイントです。
おさらい
【効果】
- 緊張を和らげるリラックス効果
- 肌・髪の健康効果
- 誘眠作用
【注意点・副作用・禁忌】
- 過剰な量を使用をすると、頭痛や吐き気を引き起こす場合があります。
- 皮膚にぬる場合は、パッチテストを行ってから使用してください。
【おすすめの取り方】
- 香りを部屋に拡散させる
- ほのかに香らせるのがポイント
研究情報(エビデンス)
下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。
イランイランエッセンシャルオイルは、マウスの神経因性疼痛および関連する不安症状を軽減した
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35551977/
イランイランエッセンシャルオイル(YEO)は神経因性疼痛を軽減し、不安症状を改善しました。神経因性疼痛と関連する気分変化に対するYEOの効果を、マウスを用いて実験しています。結果として、神経炎症マーカーの発現を低下させ、神経栄養因子の正常化を促進することが示されています。
Cananga odorataエッセンシャルオイルは、マウスのMAPK経路とセロトニンシステムを調節することにより、1-(3-クロロフェニル)ピペラジンによって引き起こされる不安を逆転させます
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29545208/
イランイランエッセンシャルオイル(YEO)に、抗不安効果があることが示されています。不安を引き起こすm-CPPに対するアゴニストである1-(3-クロロフェニル)ピペラジン(m-CPP)による不安の逆転に対するYEOの影響とメカニズムを調査しました。YEOはオープンアーム活動を増加させ、海馬と前頭前野でERK1/2のリン酸化を低下させ、セロトニン代謝に影響を与える結果となりました。
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