アグリモニーはハーブの一種で、アグリモニーの花は「リンゴ」「アプリコット」と呼ばれるほど甘い香りがする事から、昔ははちみつ酒の香り付けに、現在でも香味野菜などの芳香剤として利用されています。花言葉は別名「感謝の気持ち」「多才」で8月8日の誕生花とされています。
万能薬とも言われているアグリモニーはローマ時代から傷の手当てに使用されていたり、下痢治療から胆石、肝硬変の治療に役立てられており、幅広い場で活躍が出来る魅力的なハーブです。
今回の記事は
- アグリモニーってどんな効果があるの?
- どうやって摂取すればいいの?
- アグリモニーって安全なの?副作用は?
等を詳しくまとめてみました。是非参考になれば嬉しいです。
ハーブについてもっと詳しく知りたい方は、ハーブを使った最強ファスティングを定期的に実践しているハーブマニアが書いているこちらの記事を参考にしてみてください。
アグリモニーの基本情報
名称 | アグリモニー |
英名 | Agrimony |
学名 | Agrimonia eupatoria |
和名 | セイヨウキンミズヒキ |
分類 | バラ科キンミズヒキ属 |
原産地 | ヨーロッパ中部~南部、アフリカ北部、アジア北部 |
主要成分 (100g当たり) | タンニン、フラボノイド、ミネラル、ビタミン、ケイ素、苦味質、精油 |
使用部位 | 全草 |
代表的効能 | 収斂作用、利尿作用、消化促進作用、強壮作用、胆汁分泌促進作用、創傷治癒作用 |
利用法 | ティー |
アグリモニーは黄色い花を咲かせ、花からははちみつの香りがします。昔から止血や洗浄剤として使用されていたり、イギリスでは浄血作用があるとされお茶として親しまれています。
作用として収斂作用があり、口内炎や咳、喉の痛みに有効です。消化器系の不調にも有効とされており胃炎や下痢にも効果があるとされています。
妊娠中の方や授乳中の方の使用に関しては禁忌事項とまではいかないものの、確実に安全性は保証されていない為、注意が必要かもしれません。
アグリモニーの効果・効能・作用を解説
アグリモニーには多くの効能がありますが、代表的なものに
- 消化促進、下痢の改善が期待できる収斂作用。
- 胃腸の働きを高める消化促進作用。
- 膀胱炎等を予防できる利尿作用。
があります。下記で詳しく解説していき、その他にも身体に良い作用をもたらしてくれる効能もある為紹介していきます。
効果①:収斂作用
アグリモニーにはタンニンという成分が含まれている為収斂作用が期待できます。
ティーとして飲む場合は食後がおすすめされており、収斂作用により、胃も荒れ・胸やけ・胃の不快感等を予防する働きがある為、当てはまる方は試してみてもいいでしょう。
効果②:創傷治癒作用
アグリモニーに含まれているシリカという成分は治癒効果にも期待できます。皮膚の炎症や潰瘍に強い効力があると言われており、切り傷の止血にも役立つという万能ハーブといってもいいでしょう。
また収斂作用とシリカによる消炎作用が同時に摂取出来る為、口内炎のケアにも期待できると思います。抗ウィルス作用も含まれるため、風邪気味の時や喉に痛みがある際は是非使用してみてください。
効果③:利尿作用
アグリモニーはハーブとしては珍しい尿酸値を抑える作用があります。
利尿作用と収斂作用の双方ある事により、膀胱炎や尿路感染症等の泌尿器系全般の効果に期待されています。また海外でも腎臓結石や尿路結石の改善に積極的に取り組まれている為、身体の調子を見ながら試してみてもいいかもしれません。
その他の効果・作用
その他、化粧品原料としても用いられており、たるみケア等に役立つとされています。また血液凝固物を増加させる研究報告もあるとのことです。
女性によくある月経過多におススメされており、ヨーロッパではこのような症状を緩和するのに積極的に利用されている為、辛い症状を抑える為に是非利用してほしいハーブの一つです。
アグリモニーの副作用や注意事項、禁忌など
アグリモニーは血糖値を下げる薬を服用されている方にはおススメしておりません。理由として、アグリモニーに含まれているクエルシトリンという成分に血圧降下作用がある為です。血糖値が下がりすぎると大きなリスクがある為、避けてください。
また妊娠中、授乳中の方も極力避けた方がいいとされています。また近い将来妊娠を希望している方も控えた方がよいでしょう。月経過多には効果をもたらしますが、飲み過ぎると生理周期に影響が出てしまう可能性があります。
アグリモニーのハーブとしての使い方
実際にアグリモニーを使用する際は、どんな方法があるか調べてみました。
ハーブティー
200〜250㏄のお湯に対し、小匙1杯のアグリモニーを使用します。予めお湯を作っておき(沸騰した直後のお湯)お湯を注いでから約5分程蒸らして下さい。
味の濃度はアグリモニーの刻まれ方によって多少変わってきますが、小さく刻まれた葉を使用する場合は蒸らす時間を短くしてもOKです。
さっぱりとした飲み心地な為、烏龍茶に近い味と感じる方も多く季節問わず飲むことができますね。
うがい
喉や咳の痛みや口内炎、歯周病の方におススメしています。アグリモニーには含まれる収斂作用と抗炎症作用が含まれている為、効果を発揮するとされています。
アグリモニーのよくある質問
主にハーブ専門店となっていますが、Amazonや楽天でも購入可能です。
ノンカフェインなので、安心して飲むことが出来ます。
基本的に小さなお子様には効能が強く出てしまう可能性がある為、おススメしていません。
まとめと研究情報
いかがでしたでしょうか?今回はハーブのアグリモニーについてまとめてみました。
アグリモニーは一般的にティーとして楽しむことができ、昔から万能薬としても親しまれていました。幅広い方に支持されているアグリモニーを是非一度お試しされてはいかがでしょうか。今回の記事がお役に立てれば筆者とても嬉しいです。
おさらい
【効果・効能】
- 収斂作用
- 創傷治癒作用
- 利尿作用
【副作用・禁忌事項】
- 血糖値を下げる薬を服用中の方
- 便秘の方
- 妊娠中、授乳中または近い将来妊娠を望んでいる方
【ハーブの使い方】
- ハーブティー
- うがい時に使用
研究情報(エビデンス)
下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。
伝統的な抗糖尿病植物であるアグリモニーユーパトリア(アグリモニー)の作用:高血糖、細胞グルコース代謝およびインスリン分泌への影響
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9797650/
アグリモニーユーパトリア(アグリモニー)の研究では、アグリモニーの摂取がSTZ糖尿病マウスで体重減少や高血糖を軽減することが分かりました。アグリモニー抽出物は腹筋のグルコース取り込み、酸化、グリコーゲンへの取り込みを刺激し、膵臓B細胞でのインスリン分泌を増強した。これは、アグリモニーが抗高血糖作用やインスリン様効果を持つ可能性を示唆するものである。
健康な被験者における炎症、酸化状態および脂質代謝のマーカーに関連するアグリモニアユーパトリア茶の消費
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23078582/
アグリモニーティーの研究では、脂質プロファイルが改善し、アディポネクチンとの相関が示唆された。健康なボランティアに6か月間アグリモニーティーを摂取させると、血中の総抗酸化能が増加し、インターロイキンレベルが低下しました。アグリモニーティーが健康成人の脂質代謝と炎症のマーカーを改善する可能性を示唆しています。
そのパワーを活かした、「自宅で出来る&お腹が減らない」最強のハーブファスティングもオススメなので、興味があれば参考にしてみてください。