シェパーズパースは日本ではナズナとも言われ、春の七草の1つとして親しまれているハーブです。第一次大戦中には止血のためのハーブとして使用されていました。現在では世界中でサラダとして食べられています。
今回の記事では、
- ハーブとしてのシェパーズパースの効果や副作用を知りたい
- シェパーズパースの美味しい摂り方を知りたい
- 効果のエビデンスや実例などを知りたい
これらについて、まとめています。
また、シェパーズパースについて、他の人が持った疑問や回答なども解説しているので、是非読んでみてください。
なお、ハーブについてもっと詳しく知りたい方は、下記のサイトも、是非参照してみて下さい。
シェパーズパースのハーブティーは苦みやくせも少ないですが、草っぽい香りを感じるかもしれません。気になる方はほかのハーブとブレンドさせてみるのがオススメです。ぜひ試してみてください。
シェパーズパースの基本情報
名称 | シェパーズパース |
英名 | shepherd’s purse |
学名 | Capsella bursa-pastoris |
和名 | ナズナ(薺) |
分類 | アブラナ科 ナズナ属 |
原産地 | 中国、日本 |
主要成分 (100g当たり) | カリウム440mg、カルシウム290mg、リン92mg、鉄2.4mg、ビタミンC110mg、ビタミンB6 0.32mg、ビタミンB2 0.27mg、ビタミンB1 0.15mg |
使用部位 | 地上部 |
代表的効能 | むくみの改善効果 便秘の改善・デトックス効果 血行不良の改善効果 |
利用法 | シェパーズパースティー シェパーズパース粥 |
シェパーズパースは、邪気を払い一年の無事を願う風習として、一月七日に食べる七草粥の材料の一つです。新年七日に七草粥を食べて万病を防ぐという風習は平安時代からあったとされています。
シェパーズパースは、七草粥以外にも、油で炒めてもよいし、お味噌汁の具に入れても美味しいです。また、サラダとして食べる習慣は世界各地でみられます。
胃腸が弱った時は、シェパーズパースのお粥を食べる事は、大変おすすめです。
シェパーズパースを直訳すると羊飼いの財布の意味になります。これはハート型の種子鞘が、かつて羊飼いが携帯していた財布の形に似ていたことに由来します。
シェパーズパースの効果・効能を解説
ここでは、シェパーズパースの代表的な効果について説明していきます。
シェパーズパースの効果・効能としては、①むくみの改善効果、②便秘の改善・デトックス効果、③血行不良の改善効果、などが挙げられます。以下、順に解説していきます。
効果①:むくみの改善効果
シェパーズパースには利尿作用があるカリウムやサポニンに加え、ポリフェノール(フラボノイド系色素)の「ジオスミン」という成分も含まれています。
ジオスミンは血管の弾性やハリを助け、毛細血管の透過性を適切に維持できるようにする働きがあると考えられ、脚のむくみや腫れ、下肢静脈瘤などの改善に有効とされています。
効果②:便秘の改善・デトックス効果
シェパーズパースは健康茶として便秘が改善する効果があると言われてきました。
含有成分としても葉緑素(クロロフィル)には胃腸の中の老廃物を吸着し、体外への排泄を促す働きが期待できます。
また腸を刺激して便通を促す腸内環境を改善する働きがあると考えられているサポニンも含んでいますから、合わせて便通の改善・デトックス効果が期待できます。
効果③:血行不良の改善効果
シェパーズパースにはサポニンやジオスミン、ビタミンPなど血流改善に役立つ成分も含まれています。そのため血行不良を改善し、冷え性の緩和や代謝向上などにも役立つと考えられています。
その他の効果・作用
シェパーズパースには血圧降下作用を持つコリンやアセチルコリン、血管の保護・強化に役立つルチンやジオスミン、血液サラサラ効果が期待できるサポニンなどを含んでいます。そのため動脈硬化や高血圧予防にも役立つとされています。
また、抗酸化作用を持ち、過酸化脂質の生成を抑制するなどの働きがあることから、生活習慣病予防にも効果が期待できます。
シェパーズパースの注意事項や副作用など
シェパーズパースには、他のアブラナ科植物と同じように、腎臓結石の材料になるシュウ酸が含まれています。腎臓疾患を抱えている方や結石体質の方は摂取をお控えください。
また、シェパーズパースは子宮収縮や月経を誘発する可能性があるので、妊娠中の摂取はお控えください。
シェパーズパースの使い方
シェパーズパースは、自宅で手軽に摂取できます。ここでは簡単にできるシェパーズパースティーの淹れ方や、シェパーズパース粥の作り方について紹介します。
シェパーズパースティーとして飲む
シェパーズパースティーは苦みやくせも少ないですが、草っぽい香りを感じるかもしれません。気になる方はほかのハーブとブレンドさせてみるのがオススメです。
シェパーズパース粥として食べる
日本では、七草粥には、春の七草とされるセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロを入れるものとされています。しかし昔はまだ寒い一月七日に七種の草を手に入れることは難しく、ナズナだけを入れたお粥を作ったりすることがふつうだったようです。今回はシェパーズパースのお粥を作ってみます。
シェパーズパースのよくある質問
シェパーズパースは、日本ではナズナとして春の七草の一つに数えられています。 苦味や雑味、青臭さなどのクセはあまりありません。
まだ耕していない田んぼや畑、団地の花だん、通学の途中の空き地など、どこにでも生えています。 ロゼットとその中心から真っすぐにのびた茎の途中から長い柄のある平べったい三角形の果実が並んで、茎の先に白い花が集まっているのが特徴です。
ナズナとぺんぺん草は同じものを指しており、両者の間に特別な違いはありません。ナズナの愛称あるいは通称として、ぺんぺん草が使われます。三味線草と呼ばれることもあります。
まとめと研究情報
今回はシェパーズパースについて解説しました。
シェパーズパースは、むくみの改善効果、便秘の改善・デトックス効果、血行不良の改善効果など、たくさんの効能のあるハーブです。
この記事では、自宅でも簡単にできるシェパーズパースティーの淹れ方やシェパーズパース粥の作り方についても紹介しました。
興味のある方はぜひこの記事を参考にしてみてください。
おさらい
研究情報(エビデンス)
下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。
カプセラ・ブルサ・パストリスのコレステロール低下効果は、肥満マウスおよびHepG2細胞におけるSREBP1およびHNF-9α調節PCSK2阻害を介して媒介される
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33673187/
シェパーズパースティーの研究では、カプセラ・ブルサ・パストリスの抽出物がLDLコレステロールを減少することを示しています。カプセラ・ブルサ・パストリスエタノール抽出物からのイカリチンは、低密度リポタンパク質受容体(LDLR)を増加、プロタンパク質転換酵素サチライシン/ケキシン9型(PCSK2)を減少させ、転写因子を制御しました。高コレステロール治療の代替治療アプローチとして有望でると結論付けられました。
そのパワーを活かした、「自宅で出来る&お腹が減らない」最強のハーブファスティングもオススメなので、興味があれば参考にしてみてください。